不易流行の「カルピス」 100年続く価値、大々訴求

おいしいこと。
滋養になること。
安心感のあること。
経済的であること。

アサヒ飲料は、7月7日に100周年を迎える「カルピス」のこれら4つの本質的価値を年間通じてさまざまな施策や新商品で伝えていき、日本人の99・7%が飲用経験を持つ国民飲料の地位を確固たるものにしていく。

17日に都内で発表した岸上克彦社長は「100年間で築いてきた価値を今一度見つめ直していく。大正、昭和、平成の3つの時代にわたりカルピスを支えてくださったお客さまに感謝し、新たな100年のスタートを切る」と意気込みを語った。

100周年施策の柱は、主に情緒に訴える「人と人との想いをつなぐ」活動と、商品施策を中心とする「おいしく健康的な飲み物を提供していく」活動の2つ。

“想いをつなぐ”施策では、ひなまつりや七夕など「カルピス」に縁のある記念日での応援強化とともに、新たに通年でWebやSNSを使ってパーソナルな記念日を応援する。

アサヒ飲料・岸上克彦社長

最初の記念日となるひなまつりでは、絵本読み聞かせ・店頭販促・PRイベントをそれぞれ強化していくとともに期間限定パッケージを展開していく。

“おいしさと健康”の施策では、昨年3エリアで展開した「『カルピス』発酵BLEND PROJECT」を全国に拡大し発酵BLEND「ヨーグルト&『カルピス』」を刷新し、通年商品として2月26日から発売する。

新機軸商品としては「発酵過程を少し変えて、よりコク味とまろみが出るカルピスを秋口に100周年の記念商品として発売していく」ほか、大人のくつろぎ時間に向けた新シリーズなどを計画。ギフトも復刻パッケージを入れた限定品や1杯分を個包装した新ギフトを予定している。

「カルピス」ブランドは前期(12月期)、前年比11%増の4千263万ケースを記録。今期は「7年連続となるカルピスブランドの出荷容量の拡大による過去最高の売上げを目指す」。

拡大に向け、約90億円を投じて群馬工場の製造ラインを増強した。PET容器を内製化できるアセプティックPETラインを従来の3ラインから4ラインに増設し、年間製造能力を従来の1・3倍の3千900万ケースに高めたほか、「カルピス」発酵乳の設備を刷新。加えて「カルピス」初となる常設の工場見学施設も設置し、10月をめどに一般公開する。

「カルピス」ブランドは飲料以外のカテゴリーや海外でも30か国以上で販売され広がりを見せている。

1919年に発売された初代「カルピス」(左)など歴代の「カルピス」。水玉模様は天の川の星々をイメージ。

今後の拡大のイメージについては「カルピスにしかできないエモーショナルな人と人の想いをつなぐ活動をさまざまな形で展開し、お客さまとの接触機会を増やしカルピスに対する絆を広げていくとともに、バリエーションを含めてカルピスブランド・カルピステイストを広げていく。全世界への拡大に向けた準備もしていく」と説明した。

次の100年となる中長期に向けては「一番大事なのは“お客さまのそばにカルピスがある”ことを続けていくこと。このことが結果的に販売増につながると思っている。お客さまとカルピスとのつながり、お客さまとお客さまとのつながりの間にあるカルピスを大事にしてブランドの拡大を図っていく」と述べた。

パッケージなどにあしらわれる水玉模様は天の川の星々をイメージしていることを受け、発表の場にはプラネタリウムを選んだ。

「生みの親である三島海雲は、カルピスの包装は宇宙の縮図でもあると語った。われわれの生活が変わっても、天の川は100年前も100年後も変わらず輝き続ける。三島海雲が強く願ったように、カルピスブランドがいつの時代も変わらずお客さまの健やかな生活に貢献できるようにわれわれも守り続けて、挑戦し続けていく」と決意を固めた。