「判官びいき」は本当か?

「物価が高く学校レベルも高い。施設の子が来ればつらい気持ちになる」「(施設を)作るなら田町とか他にあるだろう」。

▼東京・南青山に持ち上がった児童相談所建設計画。反対住民らの差別的で高飛車な物言いは多くの反感を買った。他者の不幸に関心はないが、自分たち「だけ」の快適な暮らしのためには立ち上がる。児相建設で「南青山ブランドの価値が下がる」とのたまう。ブランドとやらを自ら毀損する主張は批判されて当然だ。

▼翻って、それは一部の人々の特殊な選民意識なのか。「原発を作るなら東北とか他にあるだろう」「米軍普天間基地を移設するなら沖縄しかないだろう」。この社会のマジョリティと差があるとすれば、そんな無意識の本音を口にするか否かだけに思える・

▼普天間基地の辺野古移設反対の思いを語ったタレントに「反対するなら代案を出せ」と非難が集まった。無条件返還や県外移設という“代案”を全力で潰してきたこの国が標榜する、「判官びいき」なる国民性は存在するのか。「日本ブランド」を貶めないためにも来年こそ真剣に問われることを願う。