消費増税 需要の山「できるだけなだらかに」 花王が方針

花王グループカスタマーマーケティングの竹内俊昭社長は11月28日に都内で開かれた2019年度方針説明会で、来年10月に導入される消費税への対応について次のように語った。

竹内社長の話

14年3月の状況を振り返ると、増税直前のセールやまとめ買い施策などで積極的に需要を喚起した影響もあり、3月最終週のトイレタリー市場の伸長は対前年162%と予想を大きく超える駆け込み需要が発生した。

一方、その反動として4月以降は消費が落ち込み、大きな需要の山と谷が発生した。特にサイクルの長い化粧品ではその影響がしばらく続いた。また急激な販売数量の増加で、当社においても品薄や欠品が発生し皆さまにご迷惑をおかけした。

前回と今回を比較すると、
「増税幅がプラス2%になる」
「時期が3月から年末商戦を迎える9月になる」
「軽減税率の導入で食品等は税率が据え置きになる」
「消費税還元セールが解禁される方向にある」
「ECの利用者が増え、普段からまとめ買いの割引等に慣れていることなど取り巻く条件や環境が変化している」
――といった違いがある。

想定しきれない部分もあるが、今年10月に当社が行った消費増税に対する消費者の意識では、日用雑貨で約65%、化粧品で約25%の消費者が駆け込み購入を予定していると回答している。したがって、今回も日用雑貨を中心に需要の山が発生するのではないかと想定している。

14年3月はトイレタリー79品目のうち76品目で前年を上回る需要が発生した。その中でも医療用洗剤、軽失禁用品、台所用洗剤、柔軟剤、ハミガキ、シャンプーといった使用頻度の高いカテゴリーでは特に高い伸長率となった。

また今回の調査で、駆け込み購入を予定している消費者のうち、約67%は“いつも買っているものを選びたい”と回答している。特にお客さまが普段、購入されているブランドや商品では今回も需要の拡大が発生するとみている。

こうした需要予測の中、昨今の人手不足への対応や大きな需要の山による欠品をなくすためにも、駆け込み需要対策を早期から計画的に行い、需要の山をできるだけなだらかにする。その後の年末商戦の谷をより小さくするためにも新商品やシーズン品を中心に10月以降の施策を充実させていくことが重要と考えている。

また短期的な需要を確保する。先々の売上げ・利益につながるプラン。例えばロイヤル顧客に向けた配送無料サービスなどの取り組みも提案していきたい。