小売再編に揺れた18年 中小巻き込み加速へ チェーンストア10大ニュース

日本チェーンストア協会は「~チェーンストア広報担当者が選ぶ~2018年チェーンストア 10大ニュース」を発表した。会員企業の広報担当者を対象にアンケート調査を実施し、その結果を取りまとめたもの。

今年は自然災害が例年にも増して多かったが、10大ニュースでも「全国各地での自然災害等の脅威(大阪府北部地震、西日本豪雨、台風被害、猛暑、北海道胆振地震)」が真っ先にランクされた。いずれも会員店舗が被災するなど、営業再開まで時間を要する深刻なケースもあり、最大のニュースとなった形だ。

今年は久方ぶりに業界再編がクローズアップされ、10大ニュースに「ドンキホーテホールディングス、ユニーを子会社化」「イオンとフジが資本業務提携」「イオン、SM事業再編」の3項目がランクインした。

ドンキホーテホールディングスによるユニーの子会社化は、可能性としてはあったが、このタイミングを想定した関係者は少なかっただけに、インパクトは十分だった。

今後は、既に発表されている通り、来期から5年以内に100店舗がMEGAドン・キホーテUNYに業態転換される。

業態転換により「ドンキの持つ楽しさ、便利さ、安さを切り口に、ユニー中心顧客である40~60代のマーケットをもう一度掘り起こす」(同社)と惣菜や精肉、キッチン用品などパワーカテゴリーをさらに強化。一方で、販売をやめた家電やスポーツ用品などの復活、サービス機能の強化などに取り組む。

衣料品、住居関連品の強化によって得た原資で食品、日用雑貨の低価格販売を強めて食品の売上構成比を70~85%から60%に引き下げたい考え。100店舗の業態転換と並行してアピタ・ピアゴのMD統一なども検討していくとしている。

イオンとフジの提携が発表されたのは、11月12日。イオンは中四国のスーパーマーケット(MV西日本、マルナカ、山陽マルナカ)の事業再編を発表したばかりだが、同じ中四国エリアで96店を展開するフジと提携し、同エリアでの地盤を強化する狙い。フジとの事業連合体により、2021年以降、中四国で売上高1兆円を目指す。12日、イオンの岡田元也社長とフジの尾崎英雄会長が都内で会見し発表した。

セブン&アイ・ホールディングスとイズミの提携に続く、イオンとフジの提携は、リージョナルトップクラスでも単独での生き残りが困難になったことを示した形。コスト増、人口減少の下で難しい舵取りを迫られるリージョナルスーパーだが、来年の消費増税も視野に、今後、中小クラスを含めた大再編時代の幕開けとなりそうだ。

近くて便利なコンビニ、食品強化を進めるドラッグ、販管費比率に勝るディスカウンター、さらには、一部エリアとは言え生鮮にまで進出したネット通販…。小売を取り巻く競争環境は激化の一途。

他方、軽減税率やポイント還元が適用されるとはいえ、年末商戦を直撃する消費増税、生活者の消費行動に一定の影響を与えるものと思われる消費税転嫁対策特別措置法の行方等々、1年後、どういったニュースがランクインするか興味深い2019年となりそうだ。