大雨被害で水の争奪戦も

20数年前に上京し、初めてゲリラ豪雨を経験した時のこと。越中島の辺りで道路の排水が間に合わず交差点に大きな溜池が出来ていた。その水面に軽自動車が2台ほどプカプカと浮いており、大都会の東京でもこんなことが起きるのだとかなり驚いた。

▼今年を振り返るキーワードに異常気象があるが、早くも「これが通常になる」と恐ろしいことを言う人もいる。特に夏場の異常高温は体調に影響するし、生活様式も変わってしまう。

▼災害級の高温や暴風雨で経済損失も膨らむ。日本は地理的な特性から地震の経済損害が大きいが、世界的には豪雨の方が地震の2倍でダントツの1位だ。日本も今年は西日本豪雨など、時には東京に上陸した台風が西日本に向かうなど吸い寄せられているかのような動きだった。

▼また、豪雨被害は森林や里山にも影響を与える。土砂崩れなど木々の消失で山地の保水力が低下し利用可能な水源も縮小する。河川や海の栄養供給も低下するが、一番の問題は“水の争奪戦”が本格化すること。こうなるとかなり深刻。皮肉にも大雨が原因となる。