供給責任果たすメーカーの矜持

今年も集中豪雨や猛暑、台風が各地の農作物に甚大な被害を与えた。生産者の高齢化もあるが、地球温暖化により、これまで産地だったのに栽培できなくなりつつある地域が出てきている。

▼今年の猛暑で生産量が激減した農作物の一つに加工用トマトがある。北は岩手から西は愛知までの10県の生産量は全県で前年を割った。ほとんどが前年比90%以下で、福島と山梨は70%を切った。ほとんどの地域で栽培面積、生産者数も前年を割っているが、猛暑が追い打ちをかけた形。

▼このうち、愛知県の加工用トマトは2年連続の減産。県産原料を使用したトマトケチャップ、トマトジュースなどの生産が困難な状況となっている。メーカーとしても「非常に危機感を感じている。消費者に県産原料の製品を届けられない可能性がある」と苦悩する。

▼このメーカーでは緊急措置として安全で確かな生食用の原料をブレンドして製造。評判は非常に良いようで、「今後ももっと買っていただけるよう努力する」構え。なんとしてでも供給責任を果たそうとするメーカーの姿勢には頭が下がるばかりだ。