加藤産業“足踏み”せず1兆円達成 加藤社長「種まきの結果を出す」

加藤産業の18年9月期連結業績は売上高が前年比103.6%の1兆90億円、営業利益が109.6%の101億円の増収増益で着地。目標としていた売上高1兆円を達成し、利益計画もクリアした。常温、低温、酒類の各部門で売上げが伸長したことに加え、連結子会社となったマレーシアの卸売業、Lein Hing Holdingsの売上げが上乗せとなった。利益面では物流コストの増加や6月以降に相次いだ自然災害の影響もあり、常温と低温は減益だったが、酒類は収益改善が進み増益要因となった。

今期は売上高が4.1%増の1兆500億円、営業利益は1.1%増の103億円、経常利益は1.4%増の117億円を計画。海外事業やグループ経営など「種まきしてきたことを浸透させ、結果を出す年に」(加藤和弥社長)したい考えだ。加藤和弥社長は前期の総括と災害への対応、今後の展開などについて次の通り語った。

【前期の総括】

売上げ1兆円を掲げ、最終的には1兆90億円で予算を超えることができた。上期は想定より若干好調に推移し、下期も売上げは順調で、そういう意味では足踏みしなくて済んだのは良かった。1兆円で何か特別なことが起きるわけではないが、一つの区切りをクリアしたという感じだ。

【災害について】

業績へのインパクトという意味では、低温の方が大きかった。台風による直接的な被害は保険でカバーできても、停電によるものはカバーされない。低温は停電による被害が発生し、それが業績に若干インパクトを与えた。グループ全体ではそれほどの影響はない。

停電の長期化は、今まで経験したことがないものだった。最低限の備えはしていたが、それだけではあれだけ大規模で長期化した停電には足りない。今後、電力会社がどのような対策をされるのか分からないが、われわれとしても考えていかなければならないことだ。

もう一つ判断が難しいのは、どこでストップをかけるか。特別警報が出される中で、社員や取引先を守らなければならない。一方で直接影響のある店だけでなく、それ以外の多くの店も含め、サプライチェーンを止めてしまう判断を安易にはできない。その判断基準をどうするか。現時点で答えはないが、仕入先や得意先と一緒になって考えるべきポイントである。

【今後の取り組み】

前々期から前期にかけ、海外やグループ展開、営業機能の強化など種まきの部分が多かった。今後はそれらを広げ、それなりの数字に伴う形で実現していく。

海外に関して言えば、当然、成長の場と思って出ているわけであり、単に買収して増えたということでは意味がない。それぞれが自立し成長していくことが必要。

グループ展開については、フルラインでの提案を目的とし、それが小売業に評価されるかと言えば、必ずしもそうではないと考えている。それぞれの専門性を深めて、やれることはまだまだある。とはいえ、情報交換をはじめ、グループにこれだけの会社があることを生かす必要があり、その横串を刺すことは大事だと考える。役員人事に関して、加藤産業の取締役会がグループ経営を意識する形を取り入れた。

新しいことに手をつけるよりは、前期までやってきたことに対する結果を出す、あるいはその手前まで行く、浸透させる年にしたい。