ユニー 業態転換と既存店改装へ 商流物流などドンキと協議

ユニーがドンキホーテHDの100%子会社となることが決まり、従来から発表されている通り来期から5年以内に100店舗がMEGAドン・キホーテUNYに業態転換される。それ以外の既存のアピタ・ピアゴは「ドンキのノウハウも入れながら大型改装を進める。できれば全店改装したい」(佐古則男ユニー社長)方針だ。

子会社化に伴う商流物流、商品開発、電子マネーなど重要な事項ついては「今後、ドンキホーテHDと協議する。規模が拡大するため商品調達・開発でどうシナジーを出すかは必須命題。金融は決済手段、支払いツールも多様化しており、伊藤忠グループも含めて協議する」(同)と方針は定まっていない。子会社のUDリテールやUCSの今後も含め、現段階で決定事項はない。

PBについては、ユニーは「スタイルワン」「プライムワン」があり、現在はイズミヤ、フジと3社で販売。ドンキは「情熱価格」があるが、食品のアイテム数としては多くはない。今後、両社で協議すると言うが、現状では業態転換店舗で扱われているユニーのPBは100均菓子などわずかな品目。ユニーPBに対する期待値が高いとは言い難い。また、ユニーのPBは開発当初より販売量が減少しており、商品によってはメーカーの負担になっているのが実態だ。

一方、業態転換した6店舗の上半期の状況は好調で、売上高190%、客数160%、粗利160%と計画以上で推移。ユニー単体は不採算店舗の大量閉店もあり、全体の営業収益は減少したが、既存店ベースで売上高101・3%、客数100・2%、客単価101%と回復に転じた。

ユニーは来期から大型改装に入るが「ドンキの持つ楽しさ、便利さ、安さを切り口に、ユニーの中心顧客の40~60代のマーケットをもう一度掘り起こす」(同)と惣菜や精肉、キッチン用品などパワーカテゴリーを強化。一方で、販売を止めた家電やスポーツ用品などの復活、サービス機能の強化などに取り組む。

また、衣料品、住居関連品の強化によって得た原資で食品、日用雑貨の低価格販売を強めて食品の売上構成比を70~85%から60%に引き下げたい考え。100店舗の業態転換と並行してアピタ・ピアゴのMD統一なども検討していく。

地元の雄であったユニーのドンキ子会社化に、取引先は冷静に成り行きを注視している。昨年、ユニー・ファミリーマートHDがドンキホーテHDにユニーの株式40%を売却してから取引先の多くはこの流れを想定していた。ただ、ユニーや取引先が思っていたより早い展開だった。この1年は「ユニーから明確な方針が示されていないため様子見の状態。どう転んでも対応できるよう準備するしかない」と多くの取引先が口を揃える。

現状では業態転換店舗は従来からの来店客に加え、新しい若い世代の取り込みにも成功しているという。しかし、アピタ・ピアゴも含め、業態転換店舗周辺の食品スーパーの売上げが急激に伸びているエリアもあり、従来の顧客が流出しているのも確か。

また、業態転換が進むほど特に中京エリアでは自社・グループ競合、DS系との競合で現状のような効果が出にくくなると予想される。ユニーとドンキは真逆の業態で顧客も異なることから、どの程度、シナジーが創出できるのか未知数ではある。