ハナマルキ “食の産業革命”へ タイに液体塩こうじ工場

みそ・醸造製品のハナマルキは25日、加工向け「液体塩こうじ」のタイ工場新設を発表した。来年1月から着工し、2020年1月から出荷する。タイ近隣の中国、東南アジア地域を中心に、欧米への輸出を加速することで世界的な“食の産業革命”の実現を目指す。

タイでの工場新設に当たり、新会社・サイアムハナマルキを設立した。工場所在地はサラブリ工業団地内で、周辺のタイ北部、東北部にかけての地区は鶏肉の一大産地であり、同社の取引先となる鶏肉の加工工場が集約している。

新工場の敷地面積は約1万6千m2で、投資額は土地取得代込みで10億円。生産能力は年間1千kl。ハラル認証の取得も目指す。

また、新工場建設に加え、ベトナムに物流倉庫も確保した。東南アジア圏での安定供給を目指し、生産・物流両面で強固なインフラを構築していく。これらにより、塩こうじ事業全体で22年に売上げ20億円、内訳として国内15億円、海外5億円、海外売上比率25%を計画している。

花岡周一郎専務(ハナマルキ)
花岡周一郎専務(ハナマルキ)

12年に発売開始した「液体塩こうじ」は、日本の伝統調味料である塩こうじを独自製法で液体化した。液体の利便性や、独自の非加熱製法により酵素の力を強めている点などから、売上げは順調に増えている。今年の塩こうじ事業は10億円を達成する見込みで、前年比40%増と急成長を遂げている。

海外展開については、15年にハナマルキタイランドを設立以後、海外での健康志向の高まりによる発酵調味料の注目から伸長し、17年の海外売上げは前年比6倍となった。欧米、東南アジア等で採用が始まり、フランスでは三ツ星レストランでも採用された。

25日の記者発表会で、同社の花岡周一郎専務は「東南アジアで加工され、日本で消費される畜肉加工品や水産加工品だけでなく、タイ国内の中食市場やクリーンラベル対応が盛んな欧米でも引き合いが増えている。日本の伝統的な加工食品の技術で、世界の食品産業に役立ちたい」とコメントした。