注文も支払もスマホで ローソン、次世代システム推進

ローソンは19年度からの増益基調に向けて、次世代システムへの投資を推進している。

上期(2月期)は、自動釣銭機能などを持つ「新POSレジ」、スマホで購入できる「ローソン フレッシュピック(ロピック)」、専用アプリのバーコード決済でレジ待ち解消を図る「ローソンスマホペイ」の導入を図った。

11日都内で決算発表した竹増貞信社長は「リアルな店舗の価値を、スマホを中心としたデジタルな価値を掛け合わせてさらにお客さまの利便性と支持を上げていきたい」と語った。

キャッシュレスなどデジタル化が急速に進む中、有人店舗に軸足を置く考えで、無人店舗については「都心で全員がスマホを持っている立地であれば完全無人店でもよいと思っているが、北海道から沖縄まで全国隅々で展開している中では、人がいるという価値があると思っている。人がいる価値を支え続けられるデジタルというようなことを考えている」。

自動釣銭機能を搭載した新POSレジ(ローソン)

新POSレジは今春に導入を開始し、年末までに全店に導入する。上期の手応えとしては、簡単操作で時短にもつながっているほか、自動釣銭機能で従業員の精神的な負担軽減にもつながっているという。

「新POSレジはセルフレジにも使える優れものであり、単なる時短にとどまらずレジが苦手なクルーさんにも使いやすいことから、来年1月以降、このレジを前面に押し出してクルーさんの募集を行っていきたい」と述べた。

ロピックは、品揃え強化の一環と位置付け下期に本格展開する。10月中旬に1千200店舗、11月に1千500店舗への導入を計画。「店舗ではスペースの問題と冷蔵商品の廃棄の問題があって品揃えには限界がある。スマホの中に品揃えをして既存の便で運んでいく」。ロピックの販売動向としては、チーズケーキやソーセージといった成城石井ブランドからミールキットに移行する流れが出てきているという。

ローソンスマホペイは現在、4店舗で実施している。今後については「レジ前に3、4人しか並ばない店舗ではあまり使われないという数字も出ているが、ご要望や要件に合致する店舗は少なくとも1千店舗はあると思っており、来秋にはそういった店に導入していきたい」という。

上期はこれらの取り組みに加え、6月に夕夜間強化を目的に行ったサプライチェーンの組み直しも奏功。「仕組みを変えてから、夕夜間の売場が変わり、お客さまの評価と単価が変わり8月の既存店日販は前年を超えた。9月はタバコや台風21号もあったが、まずまずの数字を出してきている」と説明した。

下期は10月15日にローソン銀行を開業。ローソンの現金決済比率は83%強あるが、「政府も4割までキャッシュレスを引き上げていきたいという指標を掲げ、インバウンドのお客さまも増えていく中で、われわれもそのようなサービスを充実させないといけない。免許があるからこそチャレンジできる分野に軸足を今から移してキャッシュレス社会に備えて取り組みを摸索していく」。当面は店頭にあるATMを基盤にしていくという。