広がる「こども食堂」 地域つなぐ場になるか

先日初めて、近所の「こども食堂」に行ってみた。「こども食堂」とは、“こどもが1人でも安心して来られる無料または低額の食堂”のことで、生活困窮者に限らず多様な子供の地域での居場所作りを主眼に置く。2012年にその名称が誕生。16年時点では320か所程度だったものが、この2年で7倍超の全国2千300か所以上へと急拡大している。

▼「こども食堂」の多くは任意団体やNPO法人などによる運営で、持ち出しも多く、月に1~2回の開催がやっとという状況。困窮家庭の把握も難しく、学校や地域行政との連携は欠かせない。

▼高齢化社会の進展、女性の社会進出、単身・共働き世帯の増加など、社会構造の変化を背景に中食市場の拡大、個食ニーズの高まりが言われる一方、子供や高齢者の“孤食”も問題となっている。こうした民間活動が活発化するのとは対照的に、地域の無関心さも浮き彫りとなっている。

▼件の「こども食堂」には、近所の高齢者や家族連れも訪れ、なかなかの盛況ぶりだった。肘をついて食べていたお母さんも子供たちの視線を前にして自然と背筋が伸びていた。