天然水のエナジードリンク「ピーカー」 人工的イメージ払拭へ サントリー食品

サントリー食品インターナショナルは8月21日から、1都10県で「南アルプス PEAKER(ピーカー)ビターエナジー」(375㎖PETボトル、税別希望小売価格190円)を新発売する(10月から全国で発売予定)。「サントリー天然水」ブランドはアウトドアメーカーのスノーピークとプロジェクトに取り組んでおり、今回の共同開発は第4弾。

「エナジードリンク市場に南アルプスブランドしかできない方法で風穴を開け、多くの人のここ一番に役立ちたいという強い想いから1年かけて開発した」(ジャパン事業本部ブランド開発第一事業部の脇奈津子氏)。

エナジードリンクには化学的で人工的なイメージがある中で、グアユサやジンジャー、ミントなど自然が育んだ素材を生かしながら、苦味・強炭酸の刺激にも着目し、「自然とエナジー感の両立を実現」。カフェイン量は緑茶飲料1本分とほぼ同等で従来のエナジードリンクよりも少ない1本当たり45㎎とし、てんさいを原料とした糖類のパラチノースを使った。

しかも既存のエナジードリンクが缶入りなのに対し、再栓可能なPETボトル容器を採用し、自分のペースで飲める新しい飲用スタイルを提案する。エナジードリンクは若い男性を中心とした狭い層で飲まれているが、新製品は高校生やホワイトカラー、子育て世代、シニアなど幅広い層を狙う。コミュニケーションについては「マス広告を展開する1か月前が勝負と認識」。情報感度の高い高校生やホワイトカラー等に向け、SNSも活用しながら手作りの施策を展開する。

「南アルプス PEAKERビターエナジー」(サントリー食品インターナショナル)

脇氏の話 生活が慌ただしく、閉塞感やストレスを感じる人が増え、人間性が失われる中で、南アルプス天然水ブランドが成長してきたのは、自然を体内に取り込み人間性を回復したいというインサイトがあるからで、南アルプスピーカーを通して人間性の回復に貢献したい。

エナジードリンク市場はフレーバーウォーター市場と肩を並べるまでに成長。市場は1年ごとに10%ずつ伸び、約10年で1千300万ケース規模に達した。だが購入率は1割を切っており、需要層も高校生などに限られている。そこでホワイトカラーや子育て世代、シニアなどより幅広い年代に向けてアピールする。

需要調査の結果、エナジードリンク離脱者は罪悪感を持っていることが分かり、エナジードリンクと最も遠い存在だからこそできる解決法があると分かった。南アルプスブランドを棄損しないかと悩んだが、一歩踏み込むとブランドを拡張できることが分かった。