西日本豪雨 防災体制の再認識迫る 全国の自治体も大慌て

甚大な被害をもたらした西日本豪雨。堤防の決壊から広島や岡山など20万強の世帯が浸水。避難所では不自由な生活を余儀なくされ、その模様はテレビや新聞でも連日克明に報道されている。今回は広範囲の地域が被災し、避難所生活も長期戦になることが予想され、被災地の惨状を見ると深刻だが、「明日は我が身」とばかり、改めて防災体制の不備を知った全国の自治体から、防災メーカーや防災卸に問い合わせが殺到していると言う。

地震や豪雨などの被害を最小限に抑えるには、自助、共助、公助それぞれが役割を果たすことが大事とされ、特に過去の教訓から自助、共助が重要と言われてきた。ただ公助だけの災害対策には限界があるものの、自治体や行政機関による救助・援助の重要性が増しているのも事実。しかし、自治体など多くの関係機関が、防災食や飲料水など災害時に必要な物資の備蓄は政府基準を満たしてない。今回の西日本豪雨で慌てた自治体も多かったようだ。

一般的に防災食需要は東日本大震災(3月11日)発生前後と、「防災の日」(9月1日)前後の、年間を通して2つヤマがあると言われている。だが、ここにきて大阪や群馬、千葉でも相次いで地震が発生したため、例年以上に防災意識が強まり、西日本集中豪雨をきっかけに、ネット通販などを通じて個人での防災食需要が増えているという。関西の一部流通では急きょ防災コーナーを開設した店もある。

西日本豪雨により全国の自治体関係でも防災意識に火がついたようだ。11日から13日まで東京ビッグサイトで開催された「オフィス防災EXPO」でも自治体や企業防災の必要性を訴えた。出展社は「集中豪雨被災地周辺の自治体や企業から問い合わせが殺到している」と言うものの、防災用品の製造は可能だが物流網が整っていないだけに、需要に完全には応えられないと嘆く企業もある。