日本コカ・コーラ 炭酸飲料市場を牽引 練られた数々の施策が奏功

コカ・コーラシステムは1―6月、「コカ・コーラ」ブランドを強化し炭酸水ブランド「ザ・タンサン」を立ち上げたことで炭酸飲料市場の牽引役としての地位を強固なものにした。

9日に本社で取材に応じた日本コカ・コーラの島岡芳和マーケティング本部コカ・コーラTMグループ統括部長は「上半期のビジネスは好調。コアビジネスが安定的に成長した上に新しいイノベーションが確実にビジネスを牽引している」と振り返り、今年のイノベーションの中で特に貢献したものとして「コカ・コーラ ピーチ」と「ザ・タンサン」の2つを挙げた。

炭酸水市場の活況が炭酸飲料市場にも好影響を与えていることも指摘。「健康志向の方やカロリーの摂取が気になる方も炭酸水によって炭酸カテゴリーを好意的にみてくださる割合が少しずつ増えている傾向がみられる。カテゴリー全体の好意度が上がればシェアの大きいわれわれのビジネスに追い風となる」と語った。

「コカ・コーラ」ブランドは、「コカ・コーラ」「コカ・コーラ ゼロ」「コカ・コーラ ゼロカフェイン」「コカ・コーラ プラス」のコアビジネスの拡大と新商品に取り組んでいる。

コアビジネスの拡大では、「コカ・コーラ」ブランドが持つ高揚感や仲間意識といったベネフィットをスクリーンタイム(テレビなどを通じたスポーツ観戦)と楽しい食事の2つの飲用場面に強く結びつけて訴求している。

新商品の「コカ・コーラ クリア」の狙いは新規ユーザーを獲得し「コカ・コーラ」ブランドの裾野拡大を図ることにあり、炭酸飲料市場が冬場と比較し1.5倍に膨らむという夏場に投入された。

コミュニケーションはコア商品とは異なり止渇性を訴求。「ノドの渇きに徹底的に訴え、そこに透明な新フレーバーという驚きのニュースを組み合わせたところ、予想通り高いトライアルを獲得できている。今後は獲得できたユーザーを『コカ・コーラ』のポートフォリオの中で維持していくかを新たなチャレンジとして考えていく」。

「ザ・タンサン」は、プレーンタイプの「ストロング」とフレーバーの「レモン」が同規模に成長。「市場で一番大きいのはプレーンタイプで、われわれもプレーンタイプに注力したが、『レモン』の比重が当初想定していたよりも高くなった」と述べた。

「ザ・タンサン」では気分転換ニーズの獲得を狙っている。アルコール代替ニーズについては「炭酸水市場の中でアルコール代替のマーケットはあるが、『ザ・タンサン』で今発信しているメッセージのプライオリティという意味では次のフェーズだと思う」との見方を示した。