「税別表示」恒久化へ規制緩和を 日本スーパー協会 川野会長が旗幟鮮明

日本スーパーマーケット協会の川野幸夫会長(ヤオコー会長)は6月29日、協会定時総会に合わせて行われた記者会見に臨み、現行税別表示の恒久化を柱とする価格表示の規制緩和を政府に引き続き求めていく方針を示した。同協会はかねてから同様の要望を継続的に行ってきたが、政府が次期消費増税時の需要変動対策の一環として総額表示の推奨を検討する中、業界としてのスタンスをより鮮明に打ち出してきた格好だ。

川野会長の発言は次の通り(要旨)。

食品スーパーの売上げはここしばらく順調に推移してきたが、昨年後半辺りから緩やかな下降トレンドになっている。景気が緩やかに上向き、勤労者の賃金も少しずつ上がっているはずだが、個人消費はなかなか活発になっていない。そんな中で来年10月に消費税が10%に引き上げられる。これ以上の消費の低迷を防ぎ、お客さまに少しでも財布のヒモを緩めていただけるよう、魅力的な商品・サービスの提供と売場づくりに全力を傾けたい。

多くの方が指摘されているように、今の個人消費の低迷は将来に対する国民の不安に負うところが大きいと思う。政府はこの漠然とした不安を少しでも和らげるべく、税と社会保障の一体改革を積極的に進めるとともに、この増税を国民の不安解消や財政の健全化に役立ててほしい。また、かねてから私どもが要請していた価格表示の規制緩和もさらに続けてほしい。

前回の消費増税時、時限立法である消費税転嫁対策特別措置法によって総額表示義務が緩和され、本体価格表示が認められた。このとき、多くのスーパーは本体価格表示に切り換えた。総額表示を継続した一部の企業は押し並べて業績を落とし、やはり本体価格表示に切り換えた。協会の売上げ集計からみても、本体価格への切り換えがその後の順調な売上げにつながったのは明らかだ。

特措法の期限(21年3月)が来て、総額表示に戻れば、プライスカード上の表示は8%ないし10%値上げということになる。ただでさえ価格に厳しい今のお客さまは商品に伸ばした手を止めてしまうだろう。価格表示の規制緩和はコストのかからない景気対策であり、増税による消費の落ち込みを防ぐ有効な手だてのはずだ。今後もこのことを当協会の最重点テーマに位置づけ、関係各方面に訴え続けていく。