豆腐業界に朗報 大豆と伝統野菜、新技術でドレッシングに

乳酸発酵技術を使い保存性を高めた“おから”を使った加工食品第1号が完成、このほど販売を開始した。豆腐の製造工程で生産される“おから”は栄養価の高い食品。惣菜メニューとしては定番メニューとして食べられてきたが、食の洋風化が進む中、需要はさほど伸びていない。また日持ちがしないため、二次加工品の原料としての利用も難しかった。

このため、“おから”の行き場はメーカーが有償で廃棄処分するか、配送費を払った上で飼料用として畜産業者に無償提供するしかなかった。豆腐業界は長年、原料大豆の高騰やスーパーでの廉売に悲鳴を上げてきたが、“おから”も経営に打撃を与えているのは確かだ。厚生労働省の調べによると、豆腐製造業者は平成元年に2万2千740軒だったが、廃業が相次ぎ27年には7千525軒に。現在は6千軒強にまで減少している模様だ。

こうした背景を受け、24年に愛知県食品工業技術センターが乳酸発酵によって保存性を高めた“乳酸発酵おから”を開発。東海地方の食品、包装メーカーなどで組織する食品創造研究会が商品化第1号として「食べるフレッシュドレッシングCarro Oka」を発表した。

「食べるフレッシュドレッシングCarroOka」
「食べるフレッシュドレッシングCarroOka」

同商品は、おからと愛知の伝統野菜・木之山五寸にんじんを原料にしたドレッシング。業務用スープ、たれメーカーの味食研(愛知県豊山町、木葉裕章社長)が製造した。にんじんの食感と香りを楽しめる上、栄養価の高さも特徴。健康オイルで人気のえごま、ごまも副素材として採用した。

木葉社長は「当面は小ロット生産で販売していく予定だが、地元での売れ行きは計画以上」としている。

食品創造研究会ではさらに商品化例の増加を目指す方針。だが、今後は“乳酸発酵おから”をバルク製造できる事業所が必要とし、業界へ呼びかけていく。