食品大手、2ケタ増益は前期の1/3 売上高安定成長も原価や諸コスト増響く 18年3月期

18年3月期売上高上位20社(非上場除く)の連結業績は増収18社、増益13社で、うち増収増益は11社だった。各社とも売上げを順調に伸ばしたが、原価高をはじめとするコスト増などが響き、減益は前期の2社から7社に増加。増益組でも2ケタ増益は前期の12社から4社へと減少した。

日本ハム(米国会計基準)は売上高こそ順調に推移したものの、人件費や物流コストなど経費の圧迫により営業利益は減益。ただ、プロ野球選手の移籍金22億7千3百万円の計上などにより、継続事業税引前当期純利益と当期純利益は増益となった。

明治ホールディングス(日本基準)は主力のヨーグルトが前年割れとなったことに加え、アイスクリームの取引制度変更の影響、スナック菓子の販売エリア縮小などが響き売上高は前年並みにとどまる中、生産・物流・販売の効率化とコスト削減などにより増益を確保。

味の素(国際財務報告基準=IFRS)は調味料・加工食品(海外)の現地通過ベースでの増収に加え、為替の影響などで増収だったが、事業利益は発酵原料の高騰に加え、冷凍食品(海外)やコーヒー類の減益などもあり微増にとどまった。

業界別ではマルハニチロ、日本水産、ニチレイは5%を超える増収。マルハニチロは海外事業売上高が13.1%増となったことに加え、主力の商事事業が4.2%増と堅調に推移。日本水産は主力の水産事業と食品事業の売上高が8%近い伸び。ニチレイも主力の加工食品事業売上高が7.6%増となったほか、低温物流事業も4.4%増となり増収要因となった。

キッコーマンは海外事業が牽引した。海外食料品製造・販売では、しょうゆは北米、欧州、アジア・オセアニアともに売上げを伸ばし9.4%増、海外食料品卸売事業も11.2%増と好調に推移。ヤクルト本社は国内飲料.食品が2.9%増と堅調に推移したことに加え、海外同が15%増と牽引した。プリマハムは加工食品部門の売上高が10.1%増と寄与した。

利益面では日清食品ホールディングス、キッコーマン、ヤクルト本社、ハウス食品グループ本社が2ケタ増益。日清食品ホールディングスは全セグメントが増収となったことによる増収効果。キッコーマンは国内食料品製造・販売が25%増、海外同が9.5%増と利益を稼いだ。ヤクルト本社は国内飲料・食品23.3%増、海外同16.4%増。増収効果に加え、国内では主力の「ヤクルト」類が好調に推移したことが増益要因。ハウス食品グループ本社は増収効果に加え、グループ各社の収益力向上に向けた取り組みが奏功した。

一方、プリマハム、江崎グリコ、日清オイリオ、日本製粉は2ケタ減益となっている。プリマハムは加工食品事業の19.5%減が響いた。新工場の減価償却費などの負担が大きかったことに加え、野菜の高騰や人手不足による製造労務費の増加が要因となった。

江崎グリコは積極的な販売促進策により販売促進費、広告宣伝費などが増加したほか、経営基盤強化のための社内インフラ整備関連費用などの増加、日本製粉は積極的な設備投資による減価償却費や戦略的な広告宣伝活動による広告費の増加など先行投資が減益要因となっている。日清オイリオグループは油脂・油糧および加工食品セグメント利益が43%減となったが、これは主として原料相場の変動影響などによるもの。

なお今第1四半期から日本ハムと日清食品ホールディングスが国際財務報告基準(IFRS)を任意適用し、味の素を含めIFRS適用は3社となる。