政府の総額表示推奨に「強い憤り」 新スーパー協、復活阻止へ他団体と連携

新日本スーパーマーケット協会の増井德太郎副会長(紀ノ国屋ファウンダー)は22日、食品スーパー3団体の合同記者会見に臨み、政府が次期消費増税時の経済対策として消費税総額表示の推奨を掲げたことに「強い憤りを感じている」と述べ、税別表示を認める現行制度の恒久化に向けて他団体と連携していく考えを示した。

増井氏はこの中で「一部報道によると、総額表示推奨の目的は消費者に税額を意識させないためだというが、それではあたかも小売業者が値上げを行っているかのような印象をお客さまに与えかねない。忖度どころか、まやかしに近いやり方だ」と政府の姿勢を厳しく批判。

また、総額表示化とともに政府が検討している消費税還元セールの解禁についても「小売業に税額を吸収させて(消費者の)税負担を薄くしようという思惑だ。増税による消費減退を防ぎたいということなのだろうが、自分たちの取った政策が厳しくなってきたからといって、前回(の増税時に)禁止したことを今度はやれというのは矛盾している。小売業の競争の自由、表現の自由を阻害している気がする」とし、個別販売政策への政府の過剰な介入に不快感を示した。

さらに「ここ数年、スーパーの業績がどうにか持ちこたえてきたのは、税別価格表示が定着してきたからだ。政府の動きをこのまま黙って見ているわけにはいかないし、各スーパー団体も本件に関し“またデフレに引き込むのか”という見解で一致している思う」と述べ、政府への反発が業界規模で高まっていることを示唆。今後は21年3月までの時限立法(消費税転嫁対策特別措置法)で認められた税別表示の恒久化に向けて他団体との連携に乗り出す考えだ。

本紙を含む今月中旬以降の報道を受け、総額表示の復活は消費財流通業界最大の関心事になりつつある。約1万店の会員店舗を有する国内最大の食品スーパー団体が反対と他団体との結束を表明したことで、86~87年の売上税粉砕運動に匹敵する大規模な阻止行動に発展する可能性が出てきた。