飲料 エリア別対応進む 利益とのバランス念頭に

飲料のエリア別対応が進んでいる。エリア限定商品などSKUの増加は減益要因となるが、かつてのようにTVCMを全国一律に大量投下して1つの商品や1つのブランドを大ヒットに導くことが困難になりつつある今、利益とのバランスを図りながら、きめ細かな対応が求められている。

きめ細かな対応の分かりやすい例がエリア別商品で各社が注力している。コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは18年飲料事業戦略の柱の1つとして“地域密着の営業活動とスケールメリットの発揮”に取り組み、1月には、西日本営業本部、近畿・四国営業本部、中部日本営業本部、東京営業本部、関東営業本部、東日本営業本部の6地域営業本部体制が始動した。

ミクロとマクロで戦略を実行していく考えで、各地域営業本部が地域によって異なる消費者の嗜好や市場環境にきめ細かく対応する一方、エリア営業統括本部が全国的な戦略とバランスを取りながらスケールメリットを生かした商品や販促資材を導入して各地の営業活動を支援している。

商品では「コカ・コーラ」のスリムボトルが好評。「通常のデザインに加えて季節・地域限定デザインを展開し県や市といった各地方自治体と良い関係が築けているほか、海外からのお客さまからも京都のデザインボトルなどが買われご好評をいただいている」(日本コカ・コーラ)。1月からは期間限定で18年桜デザインを発売している。

エリア限定ラベルでトライアルからリピートにつなげているのは、サントリー食品インターナショナルの「サントリー 烏龍茶」。昨年6月に中国・四国エリア限定で広島東洋カープの菊池涼介選手を描いた「菊池涼介ボトル」を数量限定で発売したところ同エリアでは前年比で大幅に伸長し、通常ボトルに切り替わってからも高い伸びを維持。この結果を受け今年1月には、同じく烏龍茶好きのサンドウィッチマンをあしらった東北限定ボトルを数量限定発売したところ同ボトルも大きく伸長しているという。

同社は「ボス」でも、「それぞれの地域でご要望があるものに関して容器を問うことはなくいろいろやっていきたい」(柳井慎一郎執行役員食品事業本部ブランド開発第二事業部長)との考えで“網の目”での絆作りとして地域密着型の商品とキャンペーンを展開している。

「ボス」ブランド全体のSKU数はエリア商品を含めて増加の見込み。これについて柳井部長は「お客さまがどんどん多様化する中、多品種を供給する責任がある。それをどう効率化していくかの掛け算が飲料ビジネスの要諦」と説明した。

キリンビバレッジは「商品を通じてコトという価値につながることから考えていくこともある。今年以降、各エリアで情報発信を含め、行政、マスコミ、お客さまのコミュニティーと一緒になって、いかに営業を盛り上げるかということも念頭に活動していく」(堀口英樹社長)。