議論を通して

みその賞味期限とその表示について、業界の一部から再検討を求める声が出てきた。海外輸出の際に船便で送ると、店頭に並ぶ頃には賞味期限は残りわずかという商品もある。輸出に力を入れるメーカーは賞味期限を延ばしたい

▼有識者によると、みそは微生物の作用と適度な塩分により、長期間経過しても食べるのに問題ない。ただ、性状は出荷時から徐々に変化する。夏期は着色が進行しやすくなり、色が濃くなる。これを褐変(メイラード反応)現象という。みその褐色色素は体には非常に有益という実験報告もある

▼加工食品は出荷時の状態が最良で、そこからの性状の変化は「劣化」ととらえられがちだが、みそは味や色が出荷時から変化しても十分おいしく食べられる。色の変化を「深みが増す」ととらえるみそファンもいるのではないか

▼国内で同じみそを何年も置いておく人はそう多くないだろう。輸出の際に性状が出荷時と若干変化しても食べるのには全く問題ない。この議論は輸出の円滑化につながるだけでなく、みその性質について理解を深める契機にもなる。