ヨーグルト市場 最終四半期巻き返し 通期微減での着地か 18年度は成長回帰目指す

「追い風が吹いた16年はヨーグルト活況の年。機能性が市場を伸ばした」(業界関係者)という前期から一転、17年度は市場、主要メーカー業績とも苦戦している。前年比99%程度での着地を見込む市場は、機能性が牽引するドリンクこそ100%超と好調だが、プレーン、ハード、ソフトはいずれも前年度を2~4ポイント程度割り込んでいる。主要メーカーの売上げも100%前後での着地見通しだ。

今期については「新たな提案や話題が少なく、メディアでの露出が低下。ライトユーザーが他カテゴリーに流出し、市場の停滞を招いた」(同)という指摘もあるが、「明治プロビオヨーグルト R―1」(明治)、「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」(雪印メグミルク)など明確な機能性を訴求したヨーグルトは好調を持続した。16年度の市場が前年比105%程度での着地だったことを考えれば、踊り場とはいえ前年比99%という数値は健闘と言えるが、現在進行形を含め、メーカーサイドの積極的な設備投資もあり、18年度は市場拡大が大命題となる。

こうした状況下、今春の市場には話題商品が続々登場する。明治は、4月10日に発売する「明治 THE GREEK YOGURT」(100g、税別140円)でギリシャヨーグルト市場に本格参入する。同社は昨年、昼食シーンの開拓を狙い「明治ブルガリアヨーグルト バランスランチ」を発売したが、価格(170円)や商品特徴が伝わりにくかったことなどもあり苦戦。こうした反省を踏まえ、今春、商品名を含めストライクゾーンど真ん中の商品を投入し、「栄養とおいしさが凝縮された濃縮ヨーグルト」「余計な脂肪分を摂らなくてよい脂肪0タイプ」といったギリシャヨーグルト本来の価値を訴求していく。

森永乳業は4月3日から発売(3月20日関東・甲信越地区先行発売)する「トリプルアタック ドリンクヨーグルト」と、4月10日から発売する個食タイプ「トリプルアタック ヨーグルト」(各100g、128円)で、“生活習慣サポートヨーグルト”という新ジャンル構築を狙う。

同社独自素材で、乳由来のたんぱく質をより吸収の良い栄養成分に分解したペプチド「MKP」、食物繊維の一種「難消化性デキストリン」、乳由来のオリゴ糖で甘さ控えめのミルクオリゴ糖を配合した「低塩」「糖質40%オフ」「脂肪ゼロ」タイプ。年間販売目標として40億円を掲げた。

雪印メグミルクは20日、伸長著しい「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト ドリンクタイプ」に「ベリーミックス」(100g、105円)を追加する。

同ヨーグルトはこれまで、急増する需要に供給が追い付かない状況が続いてきたが、今月、京都工場の新ラインが稼働したことで色物の投入が可能となった。幅広い年代から好まれ、支持の高いベリーミックス風味を追加することで、ユーザーの選択肢を増やし、30代前後にまでターゲットを拡大させる。

個食タイプの「ガセリ菌SP株ヨーグルト」は、「特定保健用食品」の表示許可を取得。ヨーグルト初となる特定保健用食品の「内臓脂肪を減らすのを助ける」という表示により、さらなる間口拡大を目指す。

中堅メーカーでは、「ロイテリ菌ヨーグルト」を展開するオハヨー乳業が今春、得意とするフルーツやドリンク、さらには健康系商品など14品を投入し攻勢をかける。

一方、話題作りの動きも活発化しそうだ。3月初頭のテレビ情報番組で、インフルエンザと花粉症を同時、または連続して発症することで花粉症が重症化する「インフル花粉症」が紹介された。この中で、低糖ヨーグルトに無塩トマトジュースとハチミツを混ぜ、温めて飲むホットトマトヨーグルトが有効と報じられた。

昨年はチーズの機能性が大きな話題となる一方、ヨーグルトの話題は少なかったが、各種メディアを活用した新規・ライトユーザーへの働きかけも成長路線回帰に向けたカギ。