セブン&アイHD 小田急商事と提携 エキナカにコンビニ展開

セブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイ)と小田急電鉄の子会社でスーパーマーケット「Odakyu OX」などを展開する小田急商事が業務提携する。8日、両社が会見し、基本合意について発表した。

今回合意した提携内容は

①スーパーマーケット事業での両社の人的交流を通じたオペレーション・教育ノウハウの共有、マーチャンダイジング等の連携による魅力店舗づくりの推進

②小田急電鉄駅構内売店「Odakyu SHOP」、コンビニ「Odakyu MART」のセブン―イレブンのフランチャイズ店への転換

③物流機能の相互活用による効率化とコスト低減

――の3点。8月までに最終契約する方針。

将来的な提携拡大に含みを持たせているが、まずは今後約2年かけて駅構内売店「Odakyu SHOP」88店と「OdakyuMART」13店合わせた101店をセブン―イレブンに転換。スーパーマーケット事業では、セブン&アイのプライベートブランド「セブンプレミアム」を「Odakyu OX」に導入していく。

今回の提携は「どちらからともなく阿吽の呼吸で」(星野晃司 小田急電鉄社長)と言うが、小田急グループとしては、小田急電鉄の複々線化(今年3月)による将来的な沿線人口の増加などをにらみ、ターミナル駅周辺の再開発、沿線の魅力向上に向け、流通事業を強化する狙い。

セブン―イレブンに加え、ヨークマート、ヨークベニマル、さらにはショッピングセンター事業などを幅広く展開、国内流通グループの中でも収益力、商品開発力に勝るセブン&アイとの提携を選んだ形。セブン―イレブン、ヨークベニマルなどのドミナント戦略も魅力だったようだ。

小田急商事の前期売上高は634億円だが、セブン&アイとの提携効果も含め、2025年度には売上高を1千億円まで引き上げる考え。

セブン&アイにとっては、「小田急線の1日平均乗降客数は400万人以上。5万人以上の駅だけでも23駅あり、非常に恵まれている」(藤波教信小田急商事社長)というように、首都圏でも有数の肥沃なマーケットが魅力だった。

今回の提携により、小田急線沿線へのセブン―イレブンの出店拡大、小田急グループの沿線開発に伴うスーパーマーケット事業の強化などが視野に入るほか、食品スーパーマーケット事業の強化に向け、上質な生鮮食品を中心に旬や産地、素材にこだわった商品提供など、小田急商事の持つ都市型高品質スーパーマーケットのノウハウも吸収したい考えだ。

セブン&アイHD 井阪隆一社長の話

少子高齢化や人口減少が大きな社会課題となっている。首都圏では人口減少は緩やかだが、65歳以上の高齢者は飛躍的に増え、女性の活躍社会に対するサポートは大変重要なテーマ。このような環境下、コンビニはもとより、食品スーパーの潜在需要はますます大きくなってくると考えている。

当社グループでは既存の事業会社に対し、構造改革を食品事業強化として取り組んでいくが、世の中の変化のスピードは激しい。今まで以上にスピードが要求される時代では、自分たちの改革だけでなく、他社の、外部の優秀なノウハウと連携することで、社会課題に対応していく必要があると考えている。

今回の業務提携により、食品スーパーの持つお互いの機能を最大限活用し、店舗オペレーション、教育ノウハウ、マーチャンダイジングの連携により、より魅力的な店づくりを一緒に推進していく。