東日本大震災から7年 多様化する復興支援 事業活動通じ継続性重視

東日本大震災から3月11日で7年が経過する。当初は義援金や社員によるボランティア活動、東北の特産品を購入することなどを通して復興を支援するケースが多かったが、ここにきて企業による支援の形が多様化し、事業活動を踏まえて継続させる動きが目立ってきた。企業の社会的責任の「CSR」や共通価値の創造の「CSV」、それに持続可能な開発目標の「SDGs」が注目される中で、「これらを実施するかしないかでは企業価値に大きな差がつく」とも言われている。事業活動を通じて社会的課題を解決し、持続的な成長を図りながら社会的価値を生み出すという考え方を経営戦略に取り入れる企業が増えてきた。

カゴメ 東北農業校でトマト授業

カゴメの東日本大震災復興支援室は、東北における将来の農業人材育成を目的に、農業高校でトマト栽培の授業を実施。12~17年度で延べ47校に加工用トマト(凛々子)苗を配布、17年度は9校に苗を配り、2校で栽培、調理、販売に関する授業を行った。

さらに子供たちの食育支援活動として、ダンスやクイズなどを通じた食育活動として幼稚園や保育園で「トマト劇場」(17年度28か所)を開催。キッチンカー(36か所)による調理も実践した。「みちのく未来基金」には11~16年累計で717万9千円を寄付、17年度は復興支援品の販売を通じて82万4千円を寄付した。

伊藤園 日本赤十字社と防災教育

伊藤園は1日、日本赤十字社と「日本赤十字社防災教育事業支援プログラム」の実施に伴う「パートナーシップ協定」を結んだ。これは日本赤十字社が展開している防災セミナーなど防災教育事業に賛同し、健康茶飲料「伝承の健康茶そば茶」「同はと麦茶」「同黒豆茶」(各280㎖PETボトル)の売上げの一部を日本赤十字社に寄付することで自助・共助力を高める事業を継続的に支援するもの。対象製品パッケージ側面には「日本赤十字社支援マーク」を記載している。セミナーは全国で約500回、約2万8千人を対象とし、地域コミュニティーにおける「自助」と「共助」の力を高める。

協定調印式の中で本庄大介社長は、「対象商品は健康性を考えた新製品で、全国196か所の営業所を通じて、少しでもお手伝いできればと支援を決めた」と語った。同社では持続可能な開発目標として「SDGs」を推進しており、今回の協定は「質の高い教育」「住み続けられるまちづくり」「気候変動に具体的な対策を」に対応したもの。

伊藤園の本庄社長㊧と日本赤十字社の大塚義治副社長(日本赤十字社防災教育事業支援プログラム)