陳列品を瞬時に特定 AIで棚割管理支援 サイバーリンクス

流通システムベンダーのサイバーリンクス(本社・和歌山市、村上恒夫社長)はAIを活用した棚割支援ツールの販売に乗り出す。スマホなどで撮影した陳列画像に含まれる商品の品名などを瞬時に特定するもので、棚割システムの運用を簡素化できるほか、メーカー・卸の店頭調査などにも広く利用できる。

NTTドコモの画像認識AI技術とサイバーリンクスの商品画像データベース「Mdb」の組み合わせによって実現した。ツールで陳列画像を読み込むと、AIが作動してMdbの膨大な登録情報の中から合致する商品を抽出・表示するという仕組みだ。

照合された商品情報は既存の棚割システムに送り込むことができ、現物による棚割シミュレーションの結果をシステムに再入力する手間が省ける。小売本部による自社店舗の棚割の確認や指導も容易になる。また、ツールには棚割画像に占めるメーカーごとのSKUシェアなどを算出する分析機能が搭載されており、メーカーや卸のフィールド活動に生かすこともできる。定点カメラで店舗の棚を常時撮影して自動発注につなげるなど応用範囲も広い。

AIに商品情報を提供するMdbには食品・日用品など約50万アイテムの画像および文字情報が登録されており、加工食品に関しては一般的な食品スーパーの品揃えの50~70%程度を網羅する。ただし、現状ではチラシや棚割システムに用いる正面画像が中心で、AIによる商品特定の精度を高めるには、背面・側面・斜めなど多様なアングルの画像を蓄積していく必要がある。このため、サイバーリンクスは9アングル対応の自動撮影機を独自に開発し、飲料・即席麺・日用品を中心に撮影・登録を進めているところだ。先行する飲料ではAIの商品特定精度が88%にまで上昇した。

同社はこの棚割支援ツールを「棚SCAN―AI」の名称で今月6~9日に東京ビッグサイトで行われる「リテールテック」で正式に公開し、来月から本格的に販売を開始する。既に飲料メーカーなど3社が利用に興味を示しているという。