「しもつかれ」 材料難で窮地

「しもつかれ」がピンチだという。2日付の地元紙下野新聞が伝えている。「しもつかれ」は栃木県を代表する郷土料理。昨年11月には、カルビーが「ポテトチップスしもつかれ味」を期間限定で発売し話題となった。

▼しもつかれは、初午の日に作り、赤飯とともに稲荷神社に供える行事食。材料は正月(新巻鮭の頭)、節分(大豆)の残りもの、大根、人参の切り屑など。これらの材料を、鬼おろしとよばれる調理器具でおろした大根おろしと混ぜて作る。

▼もとは各家庭で作られる郷土料理だったが、少子高齢化の影響、味覚嗜好の変化などもあり、現在はスーパーマーケットなどで販売されるものを消費するケースも増えている。ピンチの理由は鮭の頭の品薄、大根価格の高騰、調味料代わりに使用する酒粕の価格上昇など、材料の調達難やコスト増がメーカー収益を圧迫していること。

▼見た目や、曰く言い難い独特の風味もあり、地元でも好き嫌いが分かれるが、初午の日に食べて家族の無病息災を祈る。時代がどれほど変わろうとも、郷土の味とともに残したい風習だ。