マルコメ「糀甘酒」さらに強化 新工場“魚沼醸造”を今秋稼働

みそ最大手のマルコメは米糀からつくった甘酒に一層力を入れる。今秋、新潟県魚沼市で新工場“魚沼醸造”を稼働開始し、自然豊かな環境の中で米糀の甘酒を生産する。近年、生活者の健康志向の高まりから甘酒、特に米糀からつくった甘酒の市場が拡大を続けている。米糀は大量生産が難しいが、万全な供給体制を整えて旺盛な需要に対応する。

マルコメは今年10月、新潟県魚沼市に約4万㎡の新工場、魚沼醸造を新設する。業績好調に伴う生産体制の強化と、同社の旗艦工場である長野本社工場のバックアップおよび災害時のリスクヘッジを目的としている。

魚沼は日本でも有数の豪雪地帯であり、越後三山から流れる雪解け水は広大な田んぼを潤し、甘酒の原料となるコメを実らせる。新工場では八海山系の水の恵みを受けて、販売好調の「糀甘酒」シリーズを生産する。

飲む点滴とも称される甘酒はメディアで度々取り上げられ、16年の市場規模は15年比で2倍の約160億円になったとみられる。昨年も引き続き順調に推移し、中でも米糀でつくった甘酒の飲みやすさが支持され、20~40代女性の新規ユーザー獲得に成功している。米糀生産量がトップクラスのマルコメは、万全な供給体制を構築してニーズに応えていく。

また「糀甘酒」の習慣化を促すため、今春、同シリーズのラインアップを拡充する。近年の甘酒ブームでトライアルから習慣化するユーザーが増え、糀甘酒は大容量タイプが増加傾向にある。そこで、125㎖タイプで定番の「豆乳ブレンド」「生姜ブレンド」について新たに1千㎖タイプを加える。

さらに、同社が行った甘酒ユーザーの調査結果で最も要望の多かった濃厚タイプを商品化した。「濃厚糀甘酒」はスムージーのベースや料理の甘味料として、アルコール0%ならではの楽しみ方が広がる。

同社はみそ販売量で既に市場の4分の1を占めており、生みそと即席みそ汁でトップを走り続けている。換言すれば、今後みそ市場で大きく伸ばすのは容易ではない。近年は大黒柱のみそ以外に、糀や大豆の事業にも力を注いでいる。「糀甘酒」の価値を訴求し、柱商品に育成していく。