砂糖のネガティブ情報、蔓延阻止へ 精糖工業会 飯田雅明会長

精糖工業会 飯田雅明会長(三井製糖相談役)

精糖工業会は10月2日、「砂糖と健康」研究支援プロジェクトを開始することを決定した。砂糖を否定的にとらえた情報も多く、これまでも消費者の懸念払拭に努めてきたが十分ではないと判断。このため砂糖と健康について科学的で体系的な研究と検証を通じて、砂糖・糖類に関する情報を整理し、改めて正しい情報を強く発信する姿勢となっている。折しも砂糖消費がついに190万t割れ(砂糖年度換算)の公算が高い中で、国産糖の保護財源負担もより重くなっていく方向にある。今回、飯田雅明精糖工業会会長に諸般の状況を踏まえ同プロジェクトの経緯や狙いなどを聞いた。

――今回の「砂糖と健康」研究支援プロジェクトの経緯についてお願いします。

飯田 新年度から精糖工業会として新たな広報活動に取り組むのに先立ち、どのような組織で実行に移すのか、テーマや方法も含めて工業会内の委員会に検討を指示した。

工業会には業務委員会、政策委員会、調査広報委員会、技術委員会の4つの部門がある中で、今回の「砂糖と健康」研究支援プロジェクトについては技術委員会に指示した。新しい需要増進活動については調査広報委員会にお願いしている。

砂糖消費が減少する中で、どうすれば需要の回復ができるのか。もちろん砂糖と競合する安価な加糖調製品、異性化糖、高甘味度甘味料の問題もある。今はダイエット志向や糖質制限に対する関心も高い。食品加工メーカーも味質の面では砂糖に軍配を上げるが、社会的風潮も考慮して代替甘味料に移行する傾向が強く出ている。

安価な代替品の問題は制度的に作り出されている面があり、その改善を政府に要請している。一方、社会の風潮の中には砂糖に対する誤った認識があり、海外から砂糖に対するネガティブなニュースが報道されるたびに広く消費者を含めて刷り込まれていく現状がある。だが報道は事実をその背景を含めて正確に、また分かりやすく消費者に伝えているだろうか。私たちから見ると疑問なしとしない。その中で精糖工業会の考えをはっきり出すべきであり、このプロジェクトを先行させている。

(12月6日付本紙「砂糖特集」より一部抜粋)