もはやデフレではない 三菱食品 森山社長

三菱食品 決算会見 森山透

食品価格の好転語る 課題は物流費吸収

「当社の加工食品ケース単価は13年度から少しずつ上がっている。かつてのデフレ期とは状況が違う」三菱食品の森山透社長は6日、都内で行われた決算会見でこのように述べ、食品の価格環境が好転しつつあるとの見方を示した。食料消費者物価指数は13年9月から49か月連続で前年同月を上回っているが、卸段階にもその実感が出始めた格好だ。しかし、コモディティな商材では依然として価格の上方硬直性が高く、急増する物流コストを吸収しづらい状況が続く。これを受け、下期は新たな発想で物流効率化を急ぐ。

三菱食品 加工食品ケース単価推移

6日に開示された同社の上期業績(4~9月)は売上高4・0%増(1兆2千542億9千6百万円)、営業利益13・5%減(69億5千2百万円)で着地した。CVS向け取引の拡大などで増収基調を保ちつつも、販管費と売上原価に含まれる物流関連費用の急増により、大幅減益を喫する形となった。

ただし、基礎収益指標として継続的に開示している常温加工食品のケース単価は今上期も0・27%増(2千193円)と緩やかなプラスを維持。6月の酒税法改正に沿った販売価格の適正化により、低収益にあえいでいた酒類部門も営業黒字に転じた。ケース単価が一直線に下がり続けていた菱食時代とは明らかに風向きが異なる。

これについて森山社長は「メーカー側で健康などを切り口とする付加価値商品の開発が進み、小売側でも価値ある商品をそれなりの価格で売る傾向が強まっているからではないか」と分析。「汎用型の商品は今もディスカウント傾向」としつつも、コモディティの陰に隠れていた高付加価値商品が消費の多様化の中でシェアを高め、市場全体の価格を押し上げている可能性を指摘した。

(11月10日付本紙から一部抜粋)