海苔相場 異常高3年続き「これが平常」

海苔相場 異常高3年
有明海の海苔養殖風景

資金と我慢の限界で高値抑制か

海苔市場がようやく落ち着いてきた。4年連続の相場上昇から再値上げとなり、加えて容量変更と立て続けに対応を迫られてきた。「さすがに来年は」と、せめて平年作を期待してから3年間、ますます状況は悪化し、前年度(2016海苔年度)は途中予想で65億枚生産(海苔需要約83億枚)の衝撃情報が飛び交った。パニック相場に拍車をかけて平均単価は13円07銭(14%高)まで上昇して終えた。相場高騰が異常レベルになったここ3年で海苔1枚の平均価格は41%高くなっている。「もはやこれが平常」(海苔商社)と基礎生産力の低下は深刻であり決定的なものと認識せざるを得なくなっている。

海苔企業の決算も見込みを含めて続々と明らかになっている。白子(3月期・7月公表)の“赤字8億円”も衝撃的だったが、多くが大幅減益や赤字を余儀なくされている。中には増収増益もあるが、その前年度が悪すぎたことによる反動増や、海外の海苔市場は好調で事業利益も国内より多い。そうした連結利益や海外子会社の配当金で埋め合わせをしている状態で、国内の海苔事業は惨憺たる内容だ。

ただ、前年度の生産、相場状況が決定的に悪化したことで値上げ交渉も“お伺い”では間に合わなくなった。認められないなら取引辞退も覚悟して臨み、おおむね原料コストアップ分の価格転嫁や容量変更で対応できたとする海苔企業が増えている。特に家庭用では「おかず8P」と呼ばれる主力商品の容量減を各社が実施したが、今のところ順調に販売されている。

(9月11日付紙面から一部抜粋)