人手不足の足元で

人手不足が急激に進んでいる。ある大手メーカーがCVS向けの惣菜工場を新たに作り100人の雇用を確保した。一昔前なら雇用創出で地域から歓迎されたはずだが、今は100人の雇用が奪われたと苦情が来る

▼少子高齢化は止まらず、ある銀行系シンクタンクの試算では50年後の労働人口は現在の4割減、4千万人弱になるという。AIやITが発達し、熟練の技が求められる高度な作業や判断もロボットに置き換えられるため心配無用という意見がある。人に代わりロボットが働いてくれるそうだ

▼ディープラーニングで驚異的な進化を遂げつつあるコンピュータ。囲碁や将棋の名人が「アルファ碁」や「ポナンザ」に連敗する姿を見せられると、それもありかなと思ってしまう

▼ただ、ロボットは飯を食わない。スマホでSNSに興じることもない。所得税や住民税、社会保険料も関係ない。さまざまな欲求を持つ人間がモノやコトを消費するから経済は回り、所得に応じて税金を払うことで国家が成立している。人手不足は解消されるかもしれないが根源的な問題が浮上する。