中国向け越境ECで新展開 野菜飲料、ケチャップ提供 カゴメ

中国市場に進出する手段として越境ECが注目されており、食品業界も対応を急いでいる。こうした中でカゴメは22日から、中国向け越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)プラットフォーム」を運営するインアゴーラ(Inagora、東京都港区赤坂)社と協働で新たな取り組みを開始した。

「豌豆(ワンドウ)」は中国ユーザー向けショッピングアプリで唯一の日本商品特化型サービス。初期費用・固定費ゼロで中国ユーザー向けに商品の翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応、多チャンネル展開などの全工程を代行するため、食品メーカーは国内倉庫に商品を配送するだけで簡単に中国市場に進出できる。「現地で事業を起こして流通に乗せるより、越境ECにより、ダイレクトにカゴメの価値を感じてくれる人に商品が届けられる」(同社)と判断した。

今回の扱い商品は「トマトジュース」「野菜生活100」「同ジュレ」「トマトケチャップ」「醸熟ソース」の5商品9アイテム。カゴメは中国向け越境ECにおいて、飲料は既に販売してきたが、トマトケチャップなどの食品類の取り扱いは今回が初めて。中身は日本で発売しているものと変わらず、ラベルも日本語表記のまま。ただし、トマトジュースは一部の表記を「リコピンたっぷり」に変えた。

経済発展が進む中国だが、野菜飲料への認識はまだ低い。だが拡大する中間層には健康飲料や美容飲料の認識が年々高まっている。そこでカゴメでは豌豆のアプリを使って中間層が多い上海や北京などを狙って越境ECを開始した。

20~30代の女性(母親がメーン)など健康意識の高い女性をメーンターゲットに展開。三高(高血圧・高血糖・高脂血症)が社会問題になる中で、「今後、健康への投資が増えることは確実で、野菜飲料は大いにチャンスがある」とみている。インバウンドで来日し、日本の商品に魅力を感じ、中国に戻ってECで日本の商品を買う流れも期待できると言う。

今回の取り組みについてカゴメの国際事業本部グローバルコンシューマー事業部事業推進室の李暁菲さんは「豌豆は上海、北京を中心に200万人以上のユーザーがおり、ユーザー数は年々増え続けている。20代後半~30代半ばの女性が50%以上を占め、彼女らはダイエットやデトックスに興味を持ち、野菜飲料はこうした層に受け入れられると判断した。また、外食の普及や家庭料理にケチャップを使うケースが増えるなどトマト調味料の人気も高まっている。和食ブームに伴い、とんかつ需要が増え、ソースも認知されてきた」などと語っている。