キリン自販機、「LINE」と連携 アプリで新サービス展開

キリンビバVV・岩田実社長㊧とLINE・出澤剛社長
キリンビバVV・岩田実社長㊧とLINE・出澤剛社長

キリンビバレッジバリューベンダー(岩田実社長)は、自販機パーマシン対策の一環として「LINE」と組む。自販機にビーコン端末を接続し、LINE社(出澤剛社長)が展開するコミュニケーションアプリ「LINE」およびその関連機能を活用することで、独自の自販機サービス「Tappiness(タピネス)」(タップとハピネスの造語)を13日から首都圏・近畿圏で開始した。17年夏以降は首都圏・近畿圏以外の全国主要都市部でも順次展開し、サービス開始から1年で2万台の対応を見込んでいる。

「飲料業界の自販機稼働台数は約20年前と大きくは変わらないが、1台当たりの売上げはCVSやスーパーと競合し厳しい状況が続いてきた」と岩田社長。こうした状況を打破するため、キリンビバレッジ自販機に関連する商品企画・マーケティング・販売関連業務を担当する事業会社としてキリンビバレッジバリューベンダーを設立し、自販機を「ハコモノから活きモノ」に進化させてきた。

その第1弾が2015年の自撮り写真機能などを搭載したデジタルサイネージ自販機で、今回の取り組みは第2弾。競合他社もさまざまな機能を搭載した自販機を展開する中で、キリンは月間6千600万人のユーザーが利用する「LINE」との連携を決めた。競合社が展開する「独自アプリによるダウンロードは面倒」などの声に応え、「LINE」ユーザーの活用を選択した。

「LINE」と自販機がビーコン経由でつながることで、購入ごとに1ドリンクポイントが付与され、15ポイントで好きな飲料と交換できる。ただポイント機能は他社も展開しているが、タピネスは特典チケットで「LINE」の遠距離友だちへのプレゼントもできる。また、電子マネー対象機では「LINEPay」は使えないが、今回は「LINEPay」による決済も可能になる。

「LINEビジネスコネクトを通じた購買、属性データを活用し、OnetoOne(ワンツーワン)マーケティングが展開できれば、50代男性には缶コーヒーの新製品情報、30代女性にはポイント2倍などきめ細かなマーケティングができる。オフィス内でも場所によって売れ行きは異なり、特別な情報を流すことでより効果的な広告ができる」と岩田社長。「タピネスによるビッグデータが活用できれば大きな武器」と意欲的だ。