“翻訳しない”という選択

和魂洋才 BABYMETAL 和食
BABYMETAL

日本はこれまで、固有文化を傷つけないよう、文化風土に合わせて翻訳し、西洋の価値観を受け入れてきた。〈和魂洋才〉である。安倍政権が政治的成果の割にメディアから評価されないのは、ゆるゆると日本的な心情を弱め、米国や欧州の価値観をさらに受け入れようとしているからだろう。

▼異文化を理解するのに、日本人が〈翻訳〉をしたがるのは料理も同様。過去どの国の料理でも日本風に変容してから提供してきた。一方和食文化の輸出については、農水省が10年前に海外日本食レストランの認証制度を呼びかけて不興を買った。自分たちが食べる際には好きなように翻訳しておいて、輸出する際には「勝手に翻訳するな」と言うようなものだ。

▼アイドルとヘビーメタルを融合したBABYMETALが海外で人気だ。〈キツネ様〉の神託で歌うという設定、全楽曲を日本語で歌いきる割り切りが魅力となっているらしい。あえて翻訳しない、説明しない方法が成功した。

▼良いものは何も説明しなくても海外で評価される。ならば海外でまがい物の日本食を食べた人達が「本物の日本食を日本で食べたい」と考えさせる流れを作ってやればよい。