東レ・三井製糖 タイで合弁  サトウキビ利用技術の研究会社

三井製糖はサトウキビ利用技術の研究開発で東レグループとタイに合弁会社を設立した。製糖で出るバガスを原料として、機能性素材であるポリフェノール、オリゴ糖及び燃料や各種バイオ化学品生産の共通原料となるセルロース糖を製造する技術実証を行なうためとなっている。

合弁会社の名称は「Cellulosic Biomass Technology Co., Ltd.」(略称 CBT)で、所在地はタイ国バンコク。事業内容はサトウキビ・バガス利用の技術実証。資本金は680百万タイバーツで、設立時期は2017年1月。出資比率は東レグループ67%、 三井製糖33%。

今回の取り組みは、NEDO 国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業に係る「余剰バガス原料からの省エネ型セルロース糖製造システム実証事業」について、サトウキビ・バガス利用の事業化検討を目的としている。同事業における実証プラント設備能力は、バガス処理量 15t/日(乾燥重量)であり、粉砕・前処理、酵素糖化、膜分離工程を経て、セルロース糖、オリゴ糖、ポリフェノールを製造する。

プラントでは、東レの水処理分離膜技術を活用した省エネルギープロセスを活用し、高品質なセルロース糖を製造することが可能になる。セルロース糖は、エタノール、乳酸、コハク酸などの各種バイオ化学品製造の共通原料として利用もできる。また、膜分離工程で得られるオリゴ糖にはビフィズス菌増殖効果などの効果があり、飼料等への展開が期待できる。

さらに、三井製糖が長年培ったサトウキビ成分抽出技術も合わせて活用することにより、バガスから高い抗酸化効果を有するポリフェノールやフェノール化合物の製造が可能になる。また、サトウキビ抽出物の研究開発で得られた抗酸化成分の利用研究、機能性研究に関する知見により、高い付加価値を持つ飼料用、食品用素材への展開が期待される。これらによりバガスを原料としたバイオマス利用システムの経済性を高めるほか、同社のフードサイエンス事業の新たな製品へと繋げていく方針となっている。