新年賀詞会 乳業団体 価値の競い合いだけが 新しい需要を創造する

乳業団体合同新年賀詞交換会(主催・日本乳業協会など13団体)が6日、都内のホテルで酪農乳業関係者ら1千名が参集し行われ、主催13団体を代表して川村和夫日本乳業協会会長(明治社長)が次のようにあいさつした。

昨年の酪農乳業界は、指定団体の改革、新たな補給金制度のスタート、液状調整乳など例年以上に様々な課題に見舞われ、特に需要と供給のアンバランスが顕在化した年となった。ヨーグルト、アイスクリームは好調が持続しチーズ消費も伸びて、いずれも過去最高を記録すると思われる。何より大きなことは、長年にわたり減少を続けてきた牛乳消費が前年実績を上回り、いよいよ下げ止まりの兆候を見せ始めたことだ。一方供給だが、一旦持ち直した生乳生産は9月以降、台風被害や乳牛頭数の減少が影響し減産に転じ、生乳生産基盤の弱さが明らかになった。

今年の課題は2つある。生乳生産基盤の弱さは酪農だけの問題でなく、乳業にとっても大きなリスクであり、乳業として座して見ているだけでいいのかということ。Jミルクでは乳業者の拠出金により、不足する乳牛資源の回復をはかるため生産者による海外からの乳牛導入に対し、資金援助を行うという画期的な事業を立ち上げようとしている。乳業者だけが拠出するという枠組みで検討が進んでおり、生産基盤強化に向け乳業としてより深く関与し貢献していこうとする趣旨だ。今日お集まりの乳業関係者には、生産基盤の弱体化はいずれ乳業に降りかかる課題になるという認識を深めていただき、Jミルクの新しい事業への理解・協力をよろしくお願いしたい。

また、今こそ乳業の競争軸を価格から価値へ転換して行くときだ。牛乳を中心とした価格競争からの脱却は、久しく叫ばれてきた事柄だが残念ながらいまだに実現していない。牛乳・乳製品に対する需要が盛り上がる中、今を逃しては未来永劫価値による競争への転換は実現しないと考えている。価格競争からは新しい需要は生まれない。価値を競う競争だけが新しい需要を生み出す。酪農乳業が今後も成長産業としてTPPやEPAの中で生き抜いていくためにはこの2点が大変重要なことになる。

酪農乳業は周りからの介入なく、自己改革を続けてきた自立した産業であり、今後も自立し続けると強く確信している。自己改革・自己革新を成し遂げ、酪農乳業界に大くの福を取り込める1年となることを祈念する。