健康訴求強化へ 主力事業テコ入れ相次ぐ フジッコ、オタフク

フジッコ「便利な塩こんぶ」
フジッコ「便利な塩こんぶ」

高齢化を背景に、フジッコ、オタフクソースといったメーカーが健康訴求を強めながら、主軸の事業や商品をテコ入れする動きを強めている。フジッコは健康志向を前面に打ち出すことで、コア事業と位置付ける昆布.豆製品の巻き返しを図り、オタフクソースは「Healthy」を10月から始まった新年度の方針に掲げ、主力分野の拡充を目指す考えだ。

フジッコは昆布加工品を調味料として、豆は蒸し豆などを通し、より健康的なイメージの訴求に力を入れる。同社では前期、昆布製品の売上が減少した一方で惣菜製品が伸びたため、製品群別の売上構成比は惣菜(31.1%)が昆布(29.9%)を抜き一番となった。

昆布製品の中心である佃煮は、主要購買層の高齢化などが影響し、市場は伸び悩んでいる。一方で注目を集めているのが塩昆布だ。最近は料理に利用される機会が増えており、同社も短くカットし使いやすくした新商品「便利な塩こんぶ」を昨秋発売した。福井正一社長は「塩の代わりに調味料として使えるだけでなく、海藻を摂取することにもつながるので、より健康面を訴求できる」と説明する。

一方の豆製品では昨年から今年にかけ、蒸し大豆・煮豆の3製品を新たに機能性表示食品として展開を始めた。表示後は大幅に売上を伸ばし、個食志向をとらえた「豆小鉢」シリーズとともに豆製品全体を牽引している。

同社では健康志向を受け、好調なヨーグルト市場で「カスピ海ヨーグルト」や関連の種菌が成長を続けている。ヨーグルトのような大幅な拡大は難しいが、安定して収益を確保できるコア事業においても健康面からの訴求を強化し、着実な成長を維持したい考えだ。

オタフクソースは、主力商品「お好みソース」との関わりが深いお好み焼、創業の製品である酢において健康訴求を強める。「本来、お好み焼も酢も健康的なメニューだがそれを十分に打ち出せていない。健康イメージをもっとアピールすることが大事」(佐々木直義社長)。お好み焼や焼そばは野菜をより多く使うレシピの提案、酢はメニューを拡充し使う場面を増やす考えだ。

昨秋、発売したソース「お肉にベジ.アド」シリーズは肉向け調味料だが、原料に使った野菜の写真をパッケージ前面に打ち出すなどヘルシー感を強調している。「お肉をもっと楽しく食べてもらう提案ができれば、高齢者のたんぱく質摂取にもつながる」と佐々木社長。「少子高齢化に切り込み、きちんとニーズをとらえれば、市場を広げるためにできることはまだまだある」と話している。

オタフクソース「お肉にベジ・アド」
オタフクソース「お肉にベジ・アド」