東日本主要SM 人手不足深刻に 人件費高騰が利益直撃 第2Q決算

東日本エリア主要SM(2〜3月期決算)の第2四半期業績は概ね増収だが、人手不足に起因する人件費高騰などにより、ヤオコー、カスミは営業減益、いなげやは営業赤字。人手不足が業績に影響を与えるまで深刻化している。一部SMでは外国人技能実習制度の活用も活発化してきた。いかに人員を確保するか。最優先課題となってきた。

営業収益については積極的な出店や改装効果により順調な伸びを示したが、既存店伸張率は競争激化なども背景に全体的に鈍化。さらに人件費の増加が販管費を押し上げ、営業利益を圧迫した形だ。

人件費、売上高人件費比率は全体的に上昇した。首都圏エリアで好調SMの象徴的存在だったヤオコー。新店や改装店の寄与で営業収益を伸ばしたが、販管費の伸びをカバーできず営業・経常利益は微減益となった。

カスミは新店7店が寄与し増収となったが、既存店伸張率は前期(102・1%)から鈍化、人件費増も響き大幅な減益。いなげやはSM事業の既存店売上高が低迷したことで営業収益の伸び率が鈍化(前期8・8%増)。生鮮など技術を要する人材確保難伴う派遣労働者増などによる人件費増も響き、連結ベースでは上期初の営業赤字となった形だ。

「パートナー採用不足を正社員の残業で補ったことで残業費が増えた」(ヤオコー)、「水産などの技術を要する派遣は時給2千500円も」(いなげや)といったように、人手不足、時給等の高騰などを受けた人件費増が営業利益を直撃している。

売上高人件費比率は、アークス、ヨークベニマルが11%台で比較的低いが、これは主戦場が北海道、東北エリアということで、首都圏と比べ時給など賃金水準が低いことが要因と見られる。

外国人実習制度の活用加速

人手不足への対応としては、業務改善によるムダの排除、作業の標準化、セルフレジ導入など機械化の推進、生鮮や惣菜センター活用による店内加工からアウトハックへのシフトなどがあげられているが、今後、増えそうなのが外国人技能実習制度の活用だ。

ヤオコーは過去2年で、鮮魚、ベーカリー、デリカ生鮮センターなどで外国人実習生を45人(中国5人、スリランカ20人、ベトナム20人)受け入れているが、意欲が高く、技能習熟レベルの向上が顕著で戦力となっていることから、下期、スリランカから新たに24人を受け入れる。アークスは今年4月、ラルズでミャンマーからの実習生22人を受け入れたが、今後、ラルズでの追加受け入れ加え、受け入れ先をユニバース、東光ストア、道東アークスに拡げ、グループ全体で100人程度を受け入れる考えだ。

一方、時給単価の上昇が人手不足を助長している。日本チェーンストア協会では、時給上昇受け、主婦層などで就労調整せざるを得ない状況が強くなっていることを受け、政府に対し来年度税制改正の要望事項として、所得税の非課税限度額を現行の103万円から200万円に引き上げるよう要望。人手不足への政治面での協力を求めている。