メルシャン 仏大手有機ワインに出資 ブランド育成の知見得る

メルシャンは仏アドヴィニ社グループのドメーヌ・カズ社が追加発行する株式278株を取得、9月に取得手続きを終え同社の約10%の株主となった。これにより仏最大級のワイングループであるアドヴィニと安定した関係を築き、ブランド育成への協力や知見を得たい考えだ。

ドメーヌ・カズは仏最大級のビオディナミワインの生産者。“ビオディナミ”とは更に一歩踏み込んだ有機農法で、化学肥料や殺虫剤に一切頼らず、土壌が本来持つ自然な活力を引き出すといわれ、プレパラシオンと呼ばれる天然由来の調合材が施される。メルシャンは06年からドメーヌ・カズの商品を扱っている。

世界では有機栽培のブドウ畑が年々増え、04~13年で約3.5倍に拡大。日本でも有機ワインは伸長中だ。

7日に開かれた会見でアドヴィニのアントワン・ルッカ社長は「1870年の創立以来、外部から出資を受けるのは初めてのこと」と述べた上で「メルシャンは有機ワインに理解が深いプロ集団だ。我々の資産を日本に伝える術を持っている。25年にわたる関係を持つ同社に期待したい」と提携の背景を語った。メルシャンの横山清社長は「日本の有機ワイン市場はまだ小さいが高付加価値の商品を知ってもらわないと広がらない。ドメーヌ・カズを有力パートナーとして市場をリードしたい」と意気込みを述べた。

同社はこの提携で長期的なブランドへの投資と育成を目指し単に数量を追わず、四季などのシーンに合わせた提案を行い、また30代後半~50代向けのWeb、SNS、雑誌などを通して価値やイメージを訴求。キリンのECサイト「DRINX」では南仏の色彩豊かな食卓を提案する。来年にはドメーヌ・カズのリオネル・ラヴァイユ社長を招いてセミナーを予定するなどしている。

気軽に楽しめるワインとして「カノン・デュ・マレシャル ブラン」「同ロゼ」「同ルージュ」と、受賞歴が豊富なプレステージワイン「エゴ」「アルテ」を展開する。16年販売見込みは約6千箱。18年には1.5倍強の1万箱を目指す。