ファミリーマート 惣菜部門刷新、売場を増強

冷蔵・レジ横・冷食で改革着手

ファミリーマートは惣菜部門を刷新、一層の売上強化に取り組む。冷蔵オープンケース、レジカウンターでは売場を拡張、冷凍食品も従来の米飯・麺中心の品揃えから、おかず惣菜へのシフトを強める。

同チェーンでは現在、中食構造改革の成果により、デリカ・中食カテゴリーが17ヶ月連続で前年クリアと好調だが、社会環境の変化や消費者のライフスタイルの多様化を背景に、今後さらに成長が見込まれる惣菜市場に注目。これまでのマイナスイメージを払拭し、「いよいよCVSが惣菜に本格的に入っていくステージ」(本多利範取締役専務執行役員商品本部長)と位置づける。

今回の惣菜改革では、「冷蔵オープンケース惣菜」「カウンター惣菜」「冷凍惣菜」の3つの売場をすべて刷新。品質強化と品揃えの拡充を進める。

冷蔵オープンケースでは、『ファミデリカ』と銘打ち、オープンケース1本を新たに展開する。「チルド飲料2本のうち1本を惣菜に転換する。これでチルド飲料の売上が落ちるのではという声もあるが、落ちることはない。実際、ファミマは2本で2万1000円。だが、セブンは1本でそれ以上を売っている」(本多本部長)として、重点カテゴリーに投資を集中する。

『ファミデリカ』では、ロングライフのスタンドパック惣菜は、シチューやカレーなどレトルト耐性があるものに絞り、原則取りやめる。一方で、D+5前後のトップシール商品や開いてそのまま皿になるパットラス容器、ガス置換包装のトレイ惣菜を拡大。パットラス容器では、家で作りづらいつまみを食べきりサイズで提供し、居酒屋メニューを本格再現。トレイ惣菜では、焼き魚・煮魚を品揃える。8月末から関東地方で先行販売に着手。順次全国に広げていく。

カウンター惣菜では10月から、従来のホッターズ(加温什器)に加え、フライヤー商品の常温販売用什器を新たに設置。ホッターズでは展開できない焼き物系や天ぷらなどを販売する。また9月以降の新店では、フライヤー自体もこれまでの3・5ℓ×2槽から、7ℓ×2槽へと製造設備を拡充。味・品質向上と売場ボリュームの安定に取り組む。

さらに11月には、冷凍食品の構成を大幅に見直す構え。従来の冷食売場はパスタを含む麺類が大きくスペースをとっていたが、これを惣菜メインの売場に入れ替える。

中食市場がますます拡大し、食の外部化率が高まるなか、外食、デパ地下、CVS、SMなどの食をめぐる競合環境はますますボーダーレス化してきた。約9・2兆円といわれる中食市場においてCVSは、米飯類や調理パン、調理麺で高いシェアを誇るが、一般惣菜は専門店、食品SMの後塵を拝し、「伸長しているマーケットニーズを取り込めていない」(同)。

しかしながら、少子高齢化の進展や単身・共働き世帯の増加、時短・小容量ニーズの増大など、環境変化によってCVS惣菜にチャンスが生まれてきた。それでも「CVSの中食工場で培ってきたノウハウでは(本当の)デリカテッセンはできない。原材料調達から物流まで、全く惣菜の新しい流れを作らないと駄目。CVSが客数増を狙うとすれば避けて通れない道」(同)として、惣菜改革になお一層注力していく考えを示した。