やまみ 長期目標600億円 豆腐市場シェア10%確保へ

豆腐大手のやまみは長期目標として市場シェア10%にあたる売上高600億円達成を掲げている。同市場は上位メーカーによる寡占化、小規模事業者の淘汰が進んでいるが、その中で同社は事業拡大に必要なリソースを集中し、さらなる成長を図る考えだ。同社の強みである最先端の生産ラインへの投資を継続するとともに、業務用豆腐で首都圏市場を攻略する。

同社は今年6月にJASDAQへ上場し、先ごろ、上場後初の決算説明会を開いた。中期経営計画を説明する中で山名清社長は「未開拓の市場はまだまだあり、市場全体を6千億円として10%の600億円ほどの売上高は十分イメージできる」と長期展望を語った。

豆腐と油揚げの1世帯当たり年間購入金額に世帯数をかけると約4千800億円となる。同社は外食・中食等の業務用と合わせて豆腐(油揚げ等を含む)の市場規模を約6千億円と推計し、長期的に市場シェアの10%である売上高600億円達成を目指す考えだ。

まず今後3年の中期計画で売上高130億円を目指す。豆腐の製造販売に特化し、強みの土台をなす最先端の生産ラインへの投資を継続する。川上(仕入れ関連)、川下(消費者への直販)等への展開は現時点では行わず、①食品安全衛生への取り組み②事業規模の拡大③首都圏市場を含めた業務用の製造販売④人材の確保・育成、に経営資源を集中する。

豆腐市場は長らく漸減傾向が続いている。小売店の大型化・チェーン化が進む中で、メーカーは大量納入とコストダウンが要求されている。高度な衛生管理基準も取引の最低条件となってきた。これを受けて大手メーカー中心に機械化が進みつつあり、上位寡占、小規模事業者の淘汰の流れは変わらない。

同社は今後の市場展望について、「業界プレーヤーは①全国展開し、大規模チェーン店との取引で鎬を削る大手数社と、②地域で固定客をしっかり確保している特徴ある中小規模事業者に集約されていく可能性がある」(山名社長)と推測している。

やまみは00年に現本社がある広島県三原市の工業団地に移転後、順調に売上げを伸ばし、前6月期売上高は4・4%増の94億8千万円となった。売上構成比は本社工場が72・7%、関西工場(滋賀県甲賀市)が27・3%となった。

業界トップの相模屋食料(前2月期のグループ売上げ201億円)とは水が開いているが、太子食品工業、さとの雪食品などの同業大手とともに二番手グループに属する。同社のように近年ハイペースで成長しているメーカーは数少ない。