逆光線 ― 非常食の美食化

昨日9月1日は「防災の日」。全国各地で防災訓練が行われた。家庭の備蓄品や非常食を見直した人も多いのではないだろうか

▼東日本大震災以降、非常食市場は拡大傾向にある。5年前に備蓄した企業が買い替えの時期を迎えているため。今年4月の熊本地震や台風により防災意識はさらに高まっている。中小企業が中心だった市場も大手の新規参入が増えてきた。ヤマザキナビスコ「リッツ」、江崎グリコ「ビスコ」など馴染深い商品も災害対策用に開発されている

▼一方、近年は非常食の美食化も進む。売れ筋は乾パンやアルファ米だが、高級デニッシュの缶詰やや1個500円以上する本格的な総菜缶詰などが好調で、中には数か月購入待ちの商品も。料理レシピサイトでも“美味しい非常食”をキーワードに、缶詰や乾物などを使い、包丁やまな板不使用、鍋一つで仕上がるアレンジ料理が多く見られる

▼「日ごろ食べ慣れてない非常食よりも、災害時こそ普段に近い食事を」との考えらしい。防災食は消費期限の長さが重視されるが、今後は美味しさを巡る開発競争も白熱しそうだ。