アイス 24時間フル稼動も 欠品・品切れ懸念

アイス業界がざわついてきた。これまでぱっとしなかった首都圏、関東地方でも猛暑到来となり、全国的な高温状態が今週も続くようなら一部商品で在庫ゼロ、欠品の懸念が出てきたからだ。現在、協力工場も含めメーカーは24時間のフル稼動だが、生産即出荷の状態にあり在庫する余裕は全くない。

8月に入り、業界は前年比3〜4%増で推移している。昨年この時期も太平洋高気圧に覆われ出荷はピークになっていたが、それを上回る同日比が出ている。今のところ在庫がなくなり休売となっているのは江崎グリコの「アイスの実」だけだが、適正在庫を下回るアイスも各社で出始めた。

今夏は、大阪で7月に猛暑日が6日、33〜34℃の日も13日記録するなど関西以西では厳しい暑さとなっている。逆に東京では7月22日に5月上旬の気温(22℃)となるなど、関東以北が7月後半から低温傾向にあったが、その関東以北も今月から暑さが厳しくなり、7日の日曜日午後にはショーケースの半分が空になるスーパーも出たように全国的にアイスが動き始めた。

以前は32℃を超えると止渇飲料に流れ、アイスは売れなくなるという定説があったが、今はエアコンの普及とリンクしているのか、暑ければ暑いだけアイスが動くようになっている。卸は商品を確実に確保したいとする心理から、実需の2〜3倍の量を発注するため4〜5月から備蓄していた在庫が見る間に減っていく。お盆過ぎも厳しい残暑が続くようなら、夏季限定商品は在庫がなくなり終売宣言が出されることは間違いない。

問題は通常商品で、在庫がなくなれば生産した分を右から左へと出荷するが、到底全ての注文には応じきれず出荷割り当てや優先順位を付けざるを得ない。お盆過ぎには秋風が吹くことを、多くの関係者は願っている。