ガリ生姜は価格維持 味と品質の安定に向けて

 紅生姜やガリ生姜などの生姜漬の15年産原料価格は、市場最高値となった14年産に比べれば下がったが、14年産原料使用の製品値上げが本来必要分の4~5割にとどまったこともあり、この1年各メーカーは価格維持で踏ん張った模様だ。16年産原料価格はいまのところ前年と同水準と見られ、ガリ生姜の味・品質安定に向けて現状価格の維持が求められる。

 15年産原料はガリミックス45kgが山東省で58ドル、中国南部で70ドル、タイで75ドルとなり、各産地で100ドルを超えた14年産に比べて大幅に値下がりしたが、14年高騰時の製品価格の上げ幅が各社4~5割にとどまったこともあり、15年産新物の供給開始以降も価格維持に努め、販売価格はそれほど下がっていない。

 一部紅生姜が安価な海外完成品に引っ張られて軟化しているが、ガリ生姜に関しては踏ん張っている。国内加工メーカーによる丁寧な事情説明により、取引先の理解が得られた模様だ。

 さて、16年産原料はどうなるのか。タイでは今年3月から5月下旬にかけて干ばつとなり、その影響で例年よりも播種が一ヶ月ほど遅れたが、関係者の間では例年並みの収穫量が予想されている。

 収穫時期は例年に比べて遅れる見通しで、ガリ用で最も早い産地が8月上旬、本格的な収穫は8月中旬から下旬となる見込みだ。すでに生鮮用の価格が出ているが、塩蔵価格はまだ読みづらい。

 中国南部では降雨が続いていたが、どうにか例年通り作付けを行うことができた。その後も順調に雨が降り、6~7月は気温も上って、生姜の成長に適した気候となった。今年は雨も豊富で気温も高いことから収穫は7月下旬から8月上旬になる。

 山東省では3月頃干ばつの影響が懸念されていたが、作付けは順調に行われた。その後は天候に問題なく、収穫は8月20日前後になると見られる。いまのところ各産地とも前年と同水準の原料価格になりそうな見通しだ。

16年産原料
各産地とも前年同水準

 15、16年と2年連続の原料価格安定(16年は見込み)と昨今の円高傾向により、取引先の値下げ圧力が再び強まっているが、生姜漬メーカーは14年高騰時の上げ幅不足分を丸々かぶり、前期は多くのメーカーが大幅減益を余儀なくされた。また、15年産原料についても多くのメーカーが円高反転前に高値で購入してしまっている。

 14年はかつてない原料高騰により“生姜の価値が変わる年”となったが、その後も「酢しょうが」のブームなど生姜の価値は年々高まっている。その中で生姜漬メーカーは味の追求、品質管理の強化または工夫に努めてきた。コストと品質管理のバランスを保ちつつ、今後も取引先の要求に応えていくため適正コストを確保し続ける必要があり、味と品質の安定に向けて引き続き製品価格の維持が求められる。