ヤマキ 原料調達、長期安定へ かつお節メーカーと提携

インドネシアのESL社

 ヤマキは25日、インドネシアのかつお節製造会社「エトミエコ・サラナ・ラウ社(以下ESL社)」と資本・業務提携したと発表した。基幹原料のかつお節の調達について長期安定性の向上を図る狙い。また、安心・安全で高品質なかつお節を安定的に調達するとともに日本以外のアジアにもかつお節を供給。かつお節とだしの文化を国内外に広める一助とする考えだ。

 ESL社はエトミエコグループ傘下のかつお節製造会社。所在地は北スラウェシ州ビトン市。年間生産能力は約500t、年間売上高は約5億円となる。

 ヤマキはESL社の発行済株式の約21%を取得するとともに、取締役1人、監査役に類似するコミッショナー1人を派遣し、ESL社の経営上の重要な意思決定に参画した。15年12月に株式取得、この7月に役員派遣手続きを完了した。

 今回の提携に伴い、ヤマキはESL社から仕向地を問わない独占購買権を取得。その結果、ESL社はヤマキ専用のかつお節工場となった。また、両社は技術支援契約を締結。ヤマキはESL社に対し、かつお節生産に関する技術支援を行う。

 ヤマキとESL社は2009年、かつお節のスポット取引を開始。その後、取引量の拡大、ヤマキからESL社への技術指導などを通じて取引関係と信頼関係を深めてきた。

 両社は11年末以降、関係強化について対話を開始。共同検討の結果、資本・業務提携を行うことが両社にとって有意義との結論に達し、今回の資本・業務提携に至った。

 エトミエコグループは漁労、冷凍・冷蔵を行うエトミエコ・マクムル・アバディ社(EMA社)とESL社で構成され、漁獲、水揚げから、かつお節製造までを一体的に展開。必要な機能を同一敷地内に保有し、インドネシアHACCP、ヤマキ指定製法・管理法に沿った製造を行っている。

 ヤマキの城戸克郎取締役常務執行役員は25日に都内で開いた記者発表会で、資本・業務提携の内容、経緯、目的などを明らかにした。

 城戸常務はエトミエコグループ、ESL社について「漁労から、かつお節製造までの一体経営が行われていることが最大の特徴」と指摘。「自ら魚を獲ることのできるパートナー」と述べ、漁獲能力を持つパートナーと組み、かつお節調達の長期安定性の向上を図る考えを強調した。

 同常務は、長期安定性の向上に加え、さらなる安心・安全、さらなる高品質を目指す考えを示したうえで「アジアにも日本を経由せず当社を通じて供給していきたい」とも指摘。「かつお節・だしの文化を国内外に広めていく。その事業に邁進していきたい」とした。

 なお、ESL社の16年度生産量は約430t、そのうち200t強は日本への輸出、残りの200tは韓国への輸出となる見込み。ヤマキは国産を中心に年間約5千トンのかつお節を調達し、使用している。約5千トンのうち4~5%をESL社から調達する計画だ。