リテールパートナーズ – マルキョウ 九州SM第3極勢力形成か

来年3月の経営統合で合意

 丸久、マルミヤストアの持株会社リテールパートナーズ(山口県防府市)と福岡県を中心に88店舗を展開する地場SMのマルキョウ(福岡県大野城市)は21日、来年3月に経営統合することで基本合意した。マルキョウがリテールパートナーズの完全子会社になる。物流の効率化や店舗運営のノウハウ共有を進め、大手の寡占化が進む九州市場で競争力強化を図る狙い。

 リテールパートナーズとマルキュウを合わせた店舗数は258店舗。単純合算の連結売上高は約2千300億円、経常利益は約75億円になる見込み。広島、山口から福岡、大分、宮崎、熊本を網羅する広域チェーンが誕生する。

 今回の経営統合は、リテールパートナーズが今年に入りマルキョウに打診した。店舗網がほとんど競合せず、双方にメリットがあると判断した模様。マルキョウは売上高経常率3・17%と高い収益率を誇るが、5年以上新店を出店せず、売上が伸び悩んでいる。リテールの傘下に入ることで手薄な生鮮と総菜を強化し、新たな成長を目指すものとみられる。施設の共同利用による効率化や品揃えの充実などのシナジー効果も期待する。

 経営統合に伴う店舗の統廃合や店名の変更、人員の整理は当面は行わない方針。マルキョウ経営陣も変わらない。マルキョウの斉田敏夫代表取締役会長兼最高経営責任者がリテールパートナーズの代表取締役会長、富松俊一社長兼最高執行責任者が取締役に就く予定。

 10月下旬に最終契約を結び、17年3月1日付で両社が株式を交換予定。これに先立ちマルキョウは同年2月24日に福岡証券取引所への上場を廃止する。株式交換比率は今後詰める。

 リテールは昨年7月、大分、宮崎両県を地盤とするマルミヤストアと山口県を中心に中国地方と北九州市で展開する丸久が経営統合し発足。イオン、イズミの大手2グループ化が進む九州SM業界の中で、地域色を残した「第三極」のネットワーク化を目指すべく、西日本の中堅中小スーパーに呼びかけ広域連合を作ることを掲げていたが、今回が実質上の第一弾。

 マルキョウは13年9月に西日本鉄道と資本・業務提携し、西鉄が10%の株式を保有する。共同仕入などで西鉄傘下の西鉄ストアと協業してきたが、リテール入りにより提携が事実上解消される可能性が出てきた。西鉄は「提携に基づく取り組みは継続する」としながらも、資本関係を解消するかどうかについては10月下旬までに両社と協議する方向で調整する。

 九州地区は流通業界で再編から取り残されてきたが、消費の落ち込みに加え価格競争の激化で地場SMの生き残りが年々厳しさを増している体力のない地場SMはイオン、イズミの大手の傘下になるか、第三極を取るか、難しい選択を迫られることになりそうだ。