オーガニック活発化 イオン、ライフ店舗展開へ

メーカーも市場拡大睨む

イオン、ライフコーポレーションといった小売大手が「オーガニック」をキーワードとするSMの展開に乗り出した。歩調を合わせるかのようにメーカーも有機JASの動きを加速させている。2020年東京五輪を視野に国内市場の拡大が予想されるなか、オーガニックを巡る動きが活発化しそうだ。

イオンは5月16日、フランスを中心に欧州でオーガニック小型SM事業を展開する「Bio c’Bon」社を傘下に持つMarne&Finance Europe社 (本社・ベルギーブリュッセル)と合弁会社「ビオセボン・ジャポン」の設立に基本合意した。

新会社の社長にはイオンリテール取締役で、前食品商品企画本部長を務めた土谷美津子氏が就任。国内初のオーガニックSM事業の展開を視野に、日本におけるオーガニック市場の拡大を牽引していく考え。年内に1号店を出店し、多店舗展開を目指す。

先んじて店舗展開に乗り出したのはライフコーポレーション。6月25日に「オーガニック」(有機)、「ヘルシー」(健康)などをキーワードとする新業態「ビオラル靭店」(大阪市西区)をオープンした。

農産売場=写真=に設置した「ライフナチュラル・オーガニック」コーナーでは、有機JAS認定の野菜、果物ほか、下ゆで野菜、乾燥野菜などの加工品を展開。日配では豆腐、あげ、コンニャク、牛乳、珈琲、ジャム、シリアル、パンなどで有機JAS認定商品を取り揃え、惣菜でも有機やこだわり調味料を使用した同業態専用商品を展開している。

岩崎高治社長はオーガニック市場について「欧米に比べオーガニックや健康志向に対する市場規模は小さくまだまだ伸びる余地はある。それをビジネスとして成立させられるかが課題」との認識を示す。

日本のオーガニック市場(年間売上高)は約1千431億円(農水省資料「オーガニック・エコ農業の拡大に向けて/2015年9月18日)で世界第7位だが、健康志向に加え、子育て世代を中心とした食の安全や持続可能性に対する関心の高まりなども背景に需要は拡大傾向。加えて、2020年東京オリンピックでは、ロンドン、リオに続き、持続可能性に配慮した調達コードの基本原則が発表されていることも市場拡大の追い風となりそうだ。

実際、こうした動きを睨んだメーカーは既にオーガニック商品の取り組みに着手している。サラダコスモは4月、水耕栽培のもやしとしては初の有機JAS認証を受けた「オーガニック緑豆もやし」「同大豆もやし」(内容量200g)を発売開始した。

「日ごろ食卓で多く消費されるもやしをオーガニックとして出荷することで、消費者にとって『オーガニック』という価値が身近になり、有機野菜全体の消費が拡大することを期待している。日本は(オーガニックで)世界から若干遅れていたが、今後は世界標準、それを超すくらいの安全な食品が調達できる国を目指していきたい」(中田智洋社長)との意欲を示す。

健康志向、安心・安全を重視するユーザー層の増加を背景とする小売の取り組みを受け、オーガニックの普及拡大に弾みがつきそうだ。(2面に関連記事)