ポッカサッポロが広島県でレモン栽培 農家の高齢化・後継者不足背景に

ポッカサッポロフード&ビバレッジは今月、国産レモンの生産振興を目的に、広島県豊田郡大崎上島町の中心部地区で農地を賃借しレモンの栽培を開始した。数年後、レモンが収穫された際には、同社が持つノウハウを生かして国産レモンの商品化などを通じてレモンの価値向上も図っていく。

近年はレモンの需要が拡大する中、特に国産レモンの引き合いが強まっている。一方、国内のレモン農家において高齢化や後継者不足などの影響から生産や供給が不足しており、高まる需要に十分に対応できない状況となっている。

同社は、国内において持続的にレモンの需要を拡大するためには、安定的な生産が必要であると考え自らレモンの栽培に踏み切った。これにより生産の課題をより深く理解し、大崎上島町の生産者らとともに生産振興を進め、さらなる国産レモン市場の活性化に寄与することを目指していく。大崎上島町とは、これまでにもレモンの振興などに関する協定を結んで協働関係にある。

13年2月には、親会社のサッポロホールディングスとともに広島県と広島レモンの向上などの分野でパートナーシップ協定を締結。16年4月には、広島ゆたか農業協同組合と業務提携を、広島県豊田郡大崎上島町と包括協定を締結。17年4月には広島県呉市とレモンの振興および地域の活性化を図ることを目的とした連携協定を締結した。