「綾鷹 特選茶」刷新 トクホの機能価値を前面に

コカ・コーラシステムはトクホ茶「綾鷹 特選茶」のパッケージを刷新し1日から発売している。トクホマークを従来の倍以上の大きさであしらい、その横に脂肪と糖に働く2つの機能を大きく記載した。

8日、都内で開かれたリニューアル記念イベント後に囲み取材に応じた日本コカ・コーラの助川公太マーケティング本部ティーカテゴリー緑茶グループグループマネージャーは「トクホの緑茶であることが分かりにくいというお客さまのためにトクホの機能を前面に押し出したデザインに変更した」と語った。一方、味覚評価は高かったことから「『綾鷹』のおいしさの印象を維持する意味で従来のデザインを残しながら刷新した」。

狙うのは40~50歳代のトライアル層。「機能をよく理解してくださるお客さまのリピートはものすごく高く、いかに間口(飲用層)を広げるかが今後の課題と考えている」。

助川公太マネージャー(日本コカ・コーラ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
助川公太マネージャー(日本コカ・コーラ)

この認識の下、店頭活動やTVCMなどのコミュニケーションの中核となるのが食との連動。「トクホ茶市場には一定の飲用者はいるので、その方々にきちんと機能を伝えていけば再びパイは拡大すると思っている。われわれとしては食事を1つの切り口にして積極的に投資をしていきたい」という。

主要チャネルは食事に好適であることを打ち出しやすいスーパー、量販店、コンビニ。自販機はオフィスなどの職域に絞って導入強化している。

コミュニケーションは俳優の佐藤浩市さんを継続起用した新CMを放映。「綾鷹」ブランドのポートフォリオは、「綾鷹」本体で幅広い世代に向けて訴求し、「綾鷹 茶葉のあまみ」と「綾鷹 ほうじ茶」の2品は女優の吉岡里帆さんを継続起用したコミュニケーションで若い世代の獲得を図っている。

この中で「綾鷹 特選茶」の役割は本体では取り切れない中高年層の獲得にある。「『綾鷹』本体と『綾鷹 特選茶』は意外とカニバリを起こしていない。今後も本体では取り切れない飲用者を取ることを意識して展開し、ブランド全体で緑茶飲料の中で確固たるナンバーツーを目指し、将来的にはいいところを目指していきたい」と意欲をのぞかせた。