RTD売場で頭角現す「サッポロチューハイ99.99」 味とデザインに評価

サッポロビールの18年RTD販売実績は694万箱(250㎖換算)、前年比177%と高伸長を遂げた。要因は昨年投入の「サッポロチューハイ99.99〈フォーナイン〉」だ。「99.99」は昨年8月末に発売され、1週間で60万箱、1か月間で100万箱を出荷し、約3か月後には年間目標だった200万箱に到達。18年中に239万箱を達成。短期間で上位ブランドに近付いた。

一定の層がRTDに高級感・本物感を求めていることを背景に、「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」という同社ビジョンを意識しつつコンセプト・中身・デザインの差別化を図った。

味覚・デザインへの評価は高いといい、SNSではそれらについて取り上げられることも多く、リピート率も高いという。40代男性層の飲用が圧倒的だが、20~30代からの支持も想定以上。限定品投入で盛り上げつつ、コンスタントな売上げが続き、今年の出足も好調だとしている。3月5日には新フレーバー「同クリアライム」を投入、通年品は4フレーバーとなった。5月21日には「同クリアアイス」を数量限定で発売する。

課題は認知だ。ブランド認知者の2人に1人が飲用しているというが、認知率自体は3割ほど。この向上を目指し、今年は「99.99 with」をテーマに掲げたコミュニケーションを展開。食中・アウトドア・鍋パーティーなどさまざまなシーンに合うことを多様な角度から提案していく。棚では350㎖缶×3本、500㎖缶×3本の計6品の陳列を目標とする。

業態による取り扱いの差は少ないが、地方での露出がやや少ないとみて営業にも注力する。

今年「99.99」販売目標は400万箱、前年比167%。